飛ばし屋よりも有利です! ショットメーカーの吉田弓美子が5位浮上
「私だって、このコースは向いてるって言われたしぃ…」。国内女子ツアー「ニトリレディス」2日目、38位から出た“飛ばし屋じゃない”吉田弓美子がこの日のベストスコア「67」でプレーして、通算3アンダーは首位と3打差の5位に浮上した。
アウトから出た吉田はショットが安定し、前半はパーオン、2パットのパーを9つ並べた。「何かが抜けた?」と感じたのは、ハーフターン直後の10番(パー5)。3mのパットを沈めてこの日ようやくの初バーディが来ると、続く11番、12番(パー3)では7m、5mを沈めて3連続とした。
「風が強かったので、グリーンに乗せることを心掛けた。パーオンをキープでき、どのバーディもショットからつながったもの」。さらに、14番、15番でも連続バーディを奪い、終わってみれば、難コースをこの日唯一のノーボギーでプレーして最終日に逆転を狙える位置につけた。
吉田が奮起したのにはショットの好調さに加え、もうひとつ理由があった。初日の試合結果をニュースで確認したという吉田は、初日首位の渡邉彩香のコメントの「このコースは飛ばし屋には有利と言われて・・・」のくだりに引っかかったのだ。
と言うのも、今週開幕前に行われたプロアマ戦でアナウンサーの徳光和夫さんと同組でプレーした際、ふとしたきっかけで「このコースは吉田さんにも向いているから頑張って」と声を掛けられたと言う。
「周囲から“ショットメーカー”だって評価されているのはとても嬉しいし、小樽CCは戦略性の高いコースだから、私にだってチャンスはある。だから頑張ろうと思った」。期待を寄せる周囲に応えるプロならではの奮起だ。
「きょうのプレーは自信になった。難しいコースでスコアを伸ばせたことはプロゴルファー冥利に尽きます」。ちょっと胸を張り、明日も楽しみで仕方ないと言った様子で、コースを後にした。(北海道小樽市/糸井順子)