“2度打ち”なんの 服部真夕が1打差2位から3年ぶりVへ
服部真夕がトラブルを乗り越えて3年ぶりの勝利へ好位置をキープした。神奈川県の大箱根CCで開催されている国内女子ツアー「CAT Ladies」2日目。7アンダーの首位タイから「70」(パー73)で回り、通算10アンダー。ペ・ヒキョン(韓国)に首位の座は譲ったが、1打差の2位で最終日を迎えることになった。
5Wで2オンに成功した1番(パー5)からイーグル発進を決めた服部。ハプニングは、3つスコアを伸ばして迎えた後半10番で起こった。
グリーン左手前のラフからの3打目を58度のウェッジで〝2度打ち“。ボールは左のバンカーに入った。「少し浮かせようと思ったのがダフって、フォローの時に(もう一度)フェースに当たった。自分でもビックリしました」。1罰打を加えた後の5打目でグリーンに乗せ、2パットのトリプルボギー。アウトで稼いだ貯金を一気に吐き出した。
2012年「アース・モンダミンカップ」を最後に勝利から見放されている27歳。3年におよぶ未勝利期間との決別へ、強い意志を見せたのがこの後だ。「ゼロからになった。ショックはショックだけど、プラス(同ラウンドのオーバーパー)にならなくて良かった。ひとつひとつ、もう一回バーディを獲っていこう」。続く11番で3mを沈めてすぐにバーディ。13番で7m、そして最終18番(パー5)でも手前から7mを沈めてバーディでフィニッシュ。1ホールで失ったはずの3つの貯金を、再び奪い返した。
直近2試合でトップ10入り。前週「NEC軽井沢72」では首位から出た最終日に逆転負けを喫したが「先週とはまた違う」と、うなずいた。「トリプルボギーを打ってからズルズル行かずにバーディを獲れた。先週よりもきょうの方がしっかりやれた感じがある。もう一回、しっかり集中することだけを考えたい」。冷静な口ぶりと表情は、いっそうクールになった。(神奈川県箱根町/桂川洋一)