やはり軽井沢に強い!福嶋晃子が2打差4位発進
国内女子ツアー「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」で1996年、2002年、03年、07年と過去4勝している福嶋晃子が、首位と2打差の5アンダー4位タイにつけた。
昨年は出産のためにツアーを離れており、2年ぶりに会場入りした福嶋は「懐かしい感じ」と、軽井沢72ゴルフ北コースをかみしめるように練習ラウンドを行った。「今は具体的な目標は立てられない。手探りな感じです」と話していたが、試合が始まれば1イーグル、5バーディ、2ボギーの「67」で回ってきた。
圧巻だったのは509ヤードの9番パー5。ティショットでフェアウェイをとらえると、2打目は5番ウッドを手にし、240ヤード先のピン左2メートルにぴたりとつけた。同組でラウンドした服部真夕、渡邉彩香はそろって「凄いものを見てしまいました」と口を揃える豪快なショットでイーグルを奪取した。
ホールアウトした福嶋がまっ先に向かったのは、8ヶ月になる長男・和樹くんのところだ。今週は大事な試合に集中して欲しいという家族の計らいで、和樹くんは妹の真弓さんが面倒をみてくれている。「なんかね、みんな気を遣い過ぎなんですよ。和樹がいなくても夜中に1度は目を覚ますし、やっぱりそばにいないのは寂しいです」。同じホテルに滞在しながらも息子とは離ればなれで、精神的には穏やかでない。
子どもが生まれたことでゴルフをする時間は大幅に減少した。「1日に打っても200球ぐらいですかね。時間にしたら1時間半ぐらい。週に2回ラウンドをして、週に3回午前中に1時間ちょっと走ったりしています。夏場はしんどいですけどね」。ツアーへの完全復帰に向けた準備は子育てと両立させるために、量より質で取り込んでいる。
出産後の試合は今週が4試合目となる。「前回(サマンサタバサレディース:予選落ち)は考え過ぎ。今回はパッと見でいったりしている」と、パッティングではコースとの相性を生かした直感で決め打ちしている。
この日のラウンドを「今の私のゴルフにしたら上出来」と話す福嶋だが、過去の実績から考えると、間違いなく優勝候補の一角に挙げられる。家族の愛に支えられ、母業を0%にしてゴルフ業100%で残り2日間も戦い抜く。(長野県軽井沢町/本橋英治)