2014年 アース・モンダミンカップ

土壇場のイーグル奪取も アンはプレーオフで惜敗

2014/06/29 19:06
72ホール目のイーグル奪取でプレーオフへと持ち込んだが、最後に力尽きたアン・ソンジュ(左)

緑の林に小鳥のさえずりがこだまする緊張感ただよう優勝争い。「アース・モンダミンカップ」最終日は、最終組でツアー初優勝を目指す酒井美紀が、そのまま逃げ切るかに思われた。だが、今季3勝のアン・ソンジュ(韓国)が、2ストロークのビハインドで迎えた土壇場の18番(パー5)で劇的なイーグルを奪って決着はプレーオフへ。2ホール目で酒井がアンを振り切ったが、今季3勝の実力者がトーナメントを大いに盛り上げた。

「18番しかチャンスがないと思っていて、ドライバーを今日一番振ったら当たってくれて、エッジまでが221ヤード。セカンドも自分の好きな球が出て、(10メートルのイーグルパットは)入ると思わなかったけど入ってくれた」。72ホール目での一撃には、右手で激しいガッツポーズを作ったアン。

だが、今週は胃痛を抱え、プレーオフでもショットの合間に苦しそうな仕草を見せていた。「前半は大丈夫だったけど、後半苦しくなってきて。『痛くない、痛くない、大丈夫だから』と考えてプレーしていたけど、プレーオフは緊張もあるし、ちょっと痛くなりましたね」。

それでも、今季ここまで4度の4日間競技での通算成績は優勝2回に2位1回と4位が1回。実力が出ると言われる4日間で、その力を遺憾なく発揮している。「4日間だともう1日チャンスがあるから…。でも今日はうまくいかせたいって気持ちが強くて、いつもより“エンジョイ・ゴルフ”ができなかった」。2位の満足感とともに悔しさものぞかせたが、賞金ランキングでは2位に2千万円近い差をつけてトップを快走中。自身3度目の賞金女王へ再び前進した。(千葉県袖ヶ浦市/今岡涼太)

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