最終組の3人は熱闘及ばず
「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」最終日は、最終組が13番を終えた時点で、最終組の不動裕理、笠りつ子、リ・エスドの3人に、1つ前の組の成田美寿々を加えた4人が通算12アンダーで並ぶ大混戦。勝負の明暗が残り5ホールで鮮明に分かれた。
13番までに2つスコアを伸ばして不動だったが、「今日はパットも入らなかったし、アイアンの距離感も悪かった」と苦しい戦い。バーディが欲しい16番(パー5)では、レイアップ後の3打目を、グリーン手前のラフへショートさせてしまう。「欲張って高く上げようとしたら、ミスしてしまった。普通に打てば良かったです」と、ため息をついた。結局、2打差の4位フィニッシュに「良い方に考えれば、いいパーも拾ったし、諦めずにやれた。次は良い結果がでるんじゃないかと思います」と、サバサバと結果を受け入れた。
16番までに6つスコアを伸ばしていた笠にとって、痛恨の一打は17番(パー3)のティショット。「短いクラブで思いきり振ろうと思ったけど、当たりが薄かった」とグリーンに届かず、手前の池の石垣に刺さってしまう。ドロップ後に寄せワンでナイスボギーを拾ったが、プレーオフ進出にはあと1打届かなかった。「今日は18ホール集中して強い気持ちで行けました。次は同じ失敗をしないようにしたいです」と、悔しさを次週以降のバネに切り替える。
一方、3打差の単独首位からスタートしたエスドは、1番のティショットをトップしてラフに入れ、2打目はグリーン奧のバンカー。そこから4メートルオーバーするも、これを入れてパーという不安定な立ち上がり。「緊張はもちろんあったけど、集中が出来なかったと思う」という序盤を堪えて、中盤以降に立ち直りを見せたが、最後はプレーオフで力尽きた。「2位も久しぶりだけど、目の前にある優勝が出来なかったのが一番悔しい。その悔しいものをもって、次頑張りたい」。優勝へと意識が向きすぎたことを反省点に挙げ、静かに会場を後にした。(長野県北佐久郡/今岡涼太)