今週は同級生が…片山晋呉は宮本勝昌のVに「ありがたい」
◇国内男子◇アジアパシフィックオープン選手権ダイヤモンドカップゴルフ 2日目(10日)◇総武カントリークラブ 総武コース (千葉)◇7327yd(パー71)
ツアー通算31勝。片山晋呉のタイトルの中には、ここ総武カントリークラブ総武コースで手にしたものがふたつある。2001年から「サントリーオープン」を連覇。ただし、当時はいずれも9月上旬の開催で、今年のセッティングには「全然違うね。風向きも逆。いつも18番はアゲンストだったけれどフォローだから」と手を焼いている。だから2日目を終えて通算イーブンパー、9位タイの内容には大いに納得した。
硬くしまったグリーンは「ボールが(ファーストバウンドで)ピンの高さくらい跳ねる」と表現するほど。最終18番はピン横から5mのバーディパットを沈めたが、ある意味では”計算外“だった。「(第2打の)PWのフルショットで何yd転がっているのか…。(打った瞬間は)絶対に『弱い』と思ったんだ。番手もね。5mくらいショートするかな、と思っていたら転がって横まで行っちゃうんだから」と首をひねる。
36ホールで通算アンダーパーは8人だけ。厳しいコンディションに対しては「技術は必要だね、やっぱり。技術がないとうまくいかない」というのに加え、優れたゴルフ脳が求められる。頭に描いた「(ティショットで)ラフに行くことを考えながら、パーを取りにいく。フェアウェイに行ったときにだけうまく行くように」というプランだけを忠実に守る。最終コーナーまでは「欲の“よ”の字もない」というのが心境だ。
前週の「中日クラウンズ」を5位で終えた。それ以上に胸を熱くさせたのが、水城高、日大時代の同期である宮本勝昌の2年ぶりの優勝だった。「僕らはね、15歳から一緒だから。互いを30年以上知っている。“うれしい”以上(の気持ち)だよね。『ありがたいなあ』と思う。この年でまだ僕も優勝争いができるのが幸せ」と感慨深く語る。
予選2日間は宮本、4月「東建ホームメイトカップ」で勝ったブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)と同じ組で回った。「僕が勝っているときは、前の週に優勝している選手と予選で同じ組み合わせになることが多い」というのが永久シード選手の“感覚”だ。ガマン比べが続く週末を見据え「若い選手はとくに難しいと思う。やったことがないだろうから」と、日没前に黙々と練習に取り掛かった。(千葉県印西市/桂川洋一)