2018年 フジサンケイクラシック

コレクションエリアを攻略せよ 富士桜は今年もワナがいっぱい

2018/08/29 19:17
グリーンを外すとコロコロ…コロコロ…。多くのコレクションエリアが待ち受ける

◇国内男子◇フジサンケイクラシック 事前情報(29日)◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7566yd(パー71)

富士桜カントリー倶楽部は、今年もツアー史上最長の535ydのパー4(5番)や、250ydのパー3(13番)など名物ホールは多数健在だ。18ホールの総距離7566ydは、今季ではミズノオープンの8007ydに次ぐ2番目。ツアー史上でも4番目の長さとなる。総距離は昨年と変わらないが、今年も数々のマイナーチェンジが施されさらに難度がアップした。

グリーンキーパーの三浦知宏さんによると、今年の主な改修点としては、グリーンをこぼれたボールが集まりやすい「コレクションエリア」を増やしたこと。5番(パー4)のグリーン奥、2番(パー3)、9番、18番のグリーン周りもより「やっかい」なものになった。さらに6番のグリーン右に大きなマウンド(ラフ)を設置、昨年追加された15番グリーン右のポットバンカーはさらに深くした。

ニューベント芝を採用しているグリーンは通常営業での狩り高はおおむね「3.3mm/9.5ft」に設定されているが、今大会を前に「2.8mm/11.5ft」に仕上げた。

戸張捷ゼネラルプロデューサーは、毎年繰り返すコース改修の意図に「すべては“世界基準”の選手を育てるため」だと話す。「国内男子ツアーの選手が海外に行ったときに、ほとんどの選手が上位に入れない」。世界で戦える選手を育てられるトーナメントにしたいという思いから毎年、試行錯誤を繰り返す。

「10年前に5番(パー4)を500yd超えにしたときは選手から『長すぎる』と、ぼろくそ言われたけど、500yd超えるパー4は世界でも当たり前になっている今は、誰も何も言わなくなった」というのは、選手側の理解が深まったからだという。

今年は「飛距離だけじゃだめ。ミドルアイアンからショートアイアンまできちんと打てる選手が勝つだろう」と分析した。それでも昨年よりグリーンが軟らかくなった分、優勝スコアは通算7アンダーに下がると予想した。(※昨年は3アンダー)キーホールはグリーン横で、昨年よりもさらに深くなったポットバンカーが待ち受ける15番(パー5)だという。「あそこに入ると1回で出ないかもよ」と笑みを浮かべた。(山梨県富士河口湖町/柴田雄平)

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