2014年 日本オープンゴルフ選手権競技

スコットは38位で「また来年」 獲得賞金は寄付

2014/10/19 18:13
最終日も大勢のギャラリーを引き連れたアダム・スコット。来年の再来日も約束しコースを後にした

千葉県の千葉カントリークラブ梅郷コースで開催された国内メジャー第3戦「日本オープン選手権競技」最終日。アダム・スコット(オーストラリア)は5バーディ、4ボギーの「69」(パー70)で回り、通算4オーバーの38位タイで7年ぶりの日本ツアー参戦試合を終えた。

ショートゲームに冴えが見られず、序盤3番から3連続ボギー。重苦しい雰囲気は、前日痛恨のミスを犯したホールで一転した。3日目にティショットを左のOBゾーンに打ち込み、ダブルボギーを叩いた9番パー4。第1打をフェアウェイにロングアイアンで刻むと、2打目でピン手前1mにつけ、最初のバーディを奪取。続く10番でも2mのチャンスを活かして連続バーディを決めた。

「今週は力が入り過ぎていたね。最後の方はリラックスしてプレーしようと心がけていたんだ」。終盤も難関ホールの14番から2連続バーディ。「グリーンはオーガスタでプレーするときのようで、ミスをすると自信を失い、悪い方向へと行ってしまう。なんにせよ、パッティングが100%の状態ではなかった」。悔しさをこぼしたが、最終ラウンドをなんとかアンダーパーで締めくくった。

試合期間中の来場者は昨年の9139人を大きく上回る2万9142人を記録。この日も午前7時半過ぎのティオフにもかかわらず大ギャラリーを最後まで引き連れた。「今週のプレーは残念だったから、できるなら来週も試合に出たいくらい。具体的にいつか分からないけれど、来年また戻ってくるつもり」と再来日を約束した。

獲得賞金115万円は、東日本大震災の被災地である東北地区のジュニアゴルファー育成に役立てるため、寄付することに決めた。週明けからは、今春結婚したマリー夫人と京都観光を楽しむ予定。「僕は学生時代に日本語を少し勉強していたから、日本の文化にも興味があるんだ。このコースや東京以外の街を楽しめる。妻がしっかりスケジュールを組んでいる。これがハネムーンと言って聞かせるよ」と最後まで笑顔でコースに別れを告げた。(千葉県野田市/桂川洋一)

2014年 日本オープンゴルフ選手権競技