アジアの鉄人 平塚哲二が3位に急浮上!
大阪府の茨木カンツリー倶楽部で開催中の国内男子ツアー「アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン」2日目。初日に「63」を叩き出して単独首位発進した片山晋呉が2ストローク落として通算6アンダーの2位に後退し、戦況は混とんとしてきた。6バーディ、1ボギーの「66」をマークし、通算5アンダーの3位タイに浮上してきたのは平塚哲二。2011年大会王者が逆転圏内につけた。
平塚は出だしの1番から4メートルを沈めてバーディ発進。折り返しの9番からの2連続バーディで上位に名を連ねると、14番では8番アイアンでの第2打をピンそば1メートルに付けるなど、ショット、パットいずれも見せ場を作った。
中でもこの日、抜群の信頼を寄せられたのが、ブリヂストンの今秋発売モデルのドライバー。「距離も出て、エースになったところ」と前週スイッチしたばかりのクラブで、両サイドに待ち構える深いラフをかわしつづけた。最終18番(パー5)は4メートルを沈めてバーディフィニッシュ。タフな状況でこそ光る実力をいかんなく発揮した。
日本ツアー6勝、そして掛け持ちで09年から参戦を続けているアジアンツアーでも4勝を誇る(うち1勝、パナソニックオープン優勝は重複)。しかし昨年はタイトルに恵まれず、今年度末に賞金ランク60位以内に入れなければ、アジアのシード権を喪失してしまう(現在71位)。それだけに、自身の状態は「アップアップ」と苦笑いするが、この共催試合には気合が入る。「これで稼いで、なんとかしたい」。
昨年は首、背中にヘルニアを抱え、一時は「完全に動かなくなった」時期もあった。今でこそ回復の兆しは見られるが、薬などで誤魔化しながらの日々が続く。だがクラブを置くのは「打てなくなったら」と決めている。
首位とは2打差。2年ぶりの勝利へ期待がかかるが「めっそうもない。必死にやるだけ。上位目指して」と苦笑いした。まずはムービングデーの18ホールに集中する。(大阪府茨木市/桂川洋一)