国内男子ツアー

“日本一曲げない男”は知っている ところで、FWキープ率2位って誰?

2023/12/24 12:33
稲森佑貴は8季連続で「日本一曲げない男」

稲森佑貴は2023年も国内男子ツアーのフェアウェイキープ率部門で1位になった。2015年末のタイトル(JGTO年間表彰)初獲得から、実にこれで8シーズン連続。のべ7季でトップだった井戸木鴻樹(計測の始まった2001年以降)を抜き、「日本一曲げない男」の称号をほしいままにしているが、そういえば、毎年の2位って誰なんだろう…。

今年「2番目に曲げない男」は勝亦悠斗

ことし、稲森に次ぐ存在だったのが勝亦悠斗(かつまた・ゆうと)。明大出身の29歳で、6月の「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ」で10位に入った。賞金ランキングは95位でシード獲得を逃し、12月のファイナルQTは38番目で終えた。

一昨年の2位には植竹勇太が入った。こちらは東北福祉大卒の28歳。22年の賞金王・比嘉一貴とは同期で、シード選手として4年目になる24年も初勝利が待たれる。ちなみに勝亦と植竹はいずれも身長の登録が163cm(稲森は169cm)。ティショットの正確性は他選手との体格差を埋める武器になっている。

コロナ禍で2年にまたがった20-21年シーズンに次点だった白佳和は、22年も3位に入っている。19年は岩本高志、18年は野仲茂といった面々。

今季米ツアーで「3番目に曲げない男」でもあった小平智(Cliff Hawkins/Getty Images)

現在、米国を主戦場にしている小平智が「RBCヘリテージ」でPGAツアー優勝を果たす前年の17年に2位にランクイン。同年は賞金ランキングでも宮里優作に次ぐ2位となり、平均ストローク、パーオン率、バーディ率、トータルドライビングでトップ。「飛んで曲がらない」ドライバーショットの名手の代表格だった。

16年の2位は上平栄道、稲森が初めてトップに立った15年はジャン・ドンキュ(韓国)が2位だった。なお、稲森が天下を取る前年14年は時松隆光がタイトルを獲得した。

年度FWキープ率2位記録稲森のFWキープ率
2023勝亦悠斗69.13679.269
2022植竹勇太68.4378.66
2020-21白佳和69.6777.63
2019岩本高志65.3469.39
2018野仲茂67.0173.69
2017小平智65.2570.83
2016上平栄道65.9871.66
2015張棟圭65.0369.61

この8季のあいだ、同じ選手が“シルバーメダル”に輝いた例はなく、シード落ちしたケースもあるため、戦績的にもトップグループに居座り続けている稲森の存在感が際立つ。ここ3季は敵なしだ。20-21年は2位の白と7.96ポイント差、22年植竹とは10.23差。ことしも勝亦とは10.13ポイントの開きがあり、80%に届こうかという一人旅を続けている。

稲森はフェアウェイキープのコツについて、身体やフェース面のアライメントを精密に取ること、ターゲットを決めたらしっかり振り切ることを口にしてきた。彼の“振りっぷり”を見れば、それはよく分かるはず。コマは勢いよく回り続けているときほど、軸がぶれない。さあ、もういくつ寝ると、お正月…。

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