2021年 ダンロップ・スリクソン福島オープン

プライスレスなジャブ応酬…予選落ち堀川未来夢が竹安俊也のキャディに

2021/06/26 16:25
前日まで選手として出場していた堀川未来夢が竹安俊也のキャディを務めた

◇国内男子◇ダンロップ・スリクソン福島オープン 3日目(26日)◇グランディ那須白河ゴルフクラブ (福島)◇6961yd(パー72)

「予選落ちたら、担いでよ」。言った竹安俊也も、言われた堀川未来夢も、練習ラウンド中の他愛もないジョークが本当に実現するとは思っていなかった。

カットラインに2打及ばず、決勝ラウンドへ進めなかった堀川。「落ちると思わなかった…」と苦笑しつつ「雨予報だったから1人(セルフプレー)で大変そうだし、いないよりはいた方がいいだろうって」とも。次戦の「日本プロゴルフ選手権」の舞台となる栃木へそのまま向かう予定だったから、スケジュールの問題もなかった。

同学年の中でも特に仲が良い2人。シード復帰を目指すシーズンにあって、今大会が予選通過3試合目にとどまる竹安の現状に堀川も思うところがあったという。「上から言うわけじゃないですけど…」と断った上で「ショット力はかなわないレベル。シードだって獲れる選手のはず。一番仲もいいですし、ラウンド中に話して何かつながってくれれば」と一打一打に目を凝らした。

ただ、ツアーでは初めてとなるキャディ役。この日は第1組のトップスタートということもあり、「スムーズに回っている分、結構忙しかった。距離を測る、ボールをふく、バンカーをならす…作業することが多くて、メッチャ大変。迷惑をかけちゃいけない、と。キャディさんのありがたみが分かりました」

ショットのたびに2人で話をしながら7バーディ、2ボギーの「67」。最終18番(パー5)はこの日3つ目のチップインバーディで締め、通算11アンダーで33位から21位に順位を上げた。

「(お願いして)メチャクチャ良かったです。マネジメントだったり、気持ちの持ち方だったり、きっかけはつかめそうな感じがある。来週またマンデー(予選)がありますし、シード復帰できるように」と感謝しきりの竹安に対し、堀川は「いやいや、あんまり同級生にそこほめられても、ペース狂うんだけど…」と照れ笑い。

ちょっと気になるキャディフィーについて堀川が「(賞金の)50%です」とジャブを打つと、竹安も「タダ働きで」と笑顔でカウンター。友情コンビの週末は、プライスレスな価値がある。(福島県西郷村/亀山泰宏)

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