コースメモは一緒に作る アマ中島啓太と金谷拓実の関係
2021/04/29 11:10
◇国内男子◇中日クラウンズ 初日(29日)◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557yd(パー70)
アマチュアの中島啓太(日体大3年)は、2020―21年シーズン5試合目の出場となる。これまでの4試合で、ワースト順位は「日本オープン」の18位。そのほか3試合はトップ10、それどころかうち2回がトップ3。あくまで概算だが、仮に賞金を獲得していたら4試合での約2243万円はランキングで目下10位に相当する。
2週前の「東建ホームメイトカップ」では金谷拓実に1打差で敗れ、狙っていたアマチュア優勝を逃して涙した。中島にとって金谷は惜敗の悔しさを何度も味わわされた相手だが、長年ナショナルチームでしのぎを削ってきた存在との関係はやはりどこか特別そう。
事前の練習ラウンドを一緒に回るときは、互いにコースの情報を共有することも多い。「東建のときもグリーンの傾斜を測るのに僕は手前のエリア、金谷さんが奥を調べて。夜に情報を送り合ったりしていました」と攻略用のコースメモを一緒に作成する仲でもある。
ただ、初出場となる今大会はちょっと事情が違うとか。開幕2日前に9ホールを一緒に回ったが、「金谷さんは2年前も出場していたので、僕はひとりでメモに書き込みました」と先輩を頼らず黙々とチェック。「(情報を)いただいても良かったんですけど、罪悪感があった。自分でやらないとバチが当たるかなって…」と苦笑した。
大雨の影響で初日が中止、第1ラウンドは30日(金)に順延になった。大会に予備日はなく、72ホールを完了するとなるとタフなスケジュールになること必至。体力勝負にもなる。(愛知県東郷町/桂川洋一)