金谷拓実のプロ転向にアマ中島啓太「嬉しい気持ちもあるけど、寂しい部分も」
◇国内男子◇日本オープンゴルフ選手権競技 事前情報(14日)◇紫CCすみれコース(千葉)◇7317yd(パー70)
アマチュア中島啓太(日体大2年)が長い歴史をもつ伝統的な大会「日本オープン」に出場するのは今大会で4度目。今季は新型コロナウイルス感染拡大の影響でジュニアの大会も相次いで開催中止。その中で巡ってきた試合に「いい結果が出たらいい準備ができていたこと。してきたことを試すいい機会です」と意気込んだ。
この日はナショナルチームのメンバーとしてともに歩んできた金谷拓実のアマチュア世界一の称号「マーク・マコーマックメダル」の授与式が行われた。その様子を後ろから見守り、「日本人初、というのがインパクトありますね。何かをやり遂げるというのは感動的だし、僕も“初”で何かあればいいな」と目を輝かせた。
そんな2歳上の金谷は今大会がプロデビュー戦。「遠征もやってきましたし、金谷さんの背中を見て一緒に活動してきたので、正直寂しい部分もある。嬉しい気持ちもあるけど」と複雑な気持ち。「金谷さんのプロ転向を見て、僕もプロになりたい気持ちが強くなった」とこれまでも、これからも、刺激をくれる先輩の一人だ。
自身の目標も金谷同様に「世界アマチュアランキングで1位になること」。昨季は海外メジャー「マスターズ」出場権をかけた9月「アジアパシフィックアマチュア選手権」の直前に虫垂炎で入院して体重を落とすなど、調子とスケジュールがかみ合わず、悔しい1年となった。
今年はコロナ禍のため、試合に参戦する機会は減少したが、「試合がたくさんあると体のコンディショニングがなかなかできない」と前向きにとらえ、体重は過去最重量の77kgと体を大きくするのに力を入れた。
「安定感も出ますし、疲れなくなった」と感触は良く、体重を落とす前の2018年と比べても「重さがあってどっしりとした感じ。これに“キレ”がついたらもっと飛ぶので、もっと成長していける」と口にする。まずは金谷も成し遂げたアマチュア優勝を今大会で狙う。(千葉県野田市/石井操)