独占インタビュー

佐伯三貴 私がプロになろうと思った瞬間

2007/09/20 00:00

今年4月。「フジサンケイレディス」2日目を終え、首位と2打差の2位タイにつけた佐伯は、

最終日を前に緊張を隠せなかった。この日は17番、18番と上がり2ホールで連続ボギー。首位タイから後退したが、その悔しさよりも最終組に入らなかったことに安堵の表情を浮かべていた。翌日曜日、そんなプロ4試合目の選手に川奈の女神が微笑んだのは、女神を口説く“誰か”が居たからなのかも知れない。

―― フジサンケイレディスでは史上最速での初優勝。天国のおじいさんも喜んでくれたでしょうね?

「あの日、両親がおじいちゃんの写真を持って来ていたんです。それで、アテスト後にふいにそれを見せられて…。突然だったので、涙があふれて止まらなかったです。あの時は本当に嬉しかったし、天国で絶対に見てくれていると思いました」。

―― ラウンド中も存在は感じていたのですか?

「ラウンド中は考えなかったですけど、終わってから、あの風はおじいちゃんが吹かせてくれたのかなとか、思いましたね。でも、毎試合毎試合おじいちゃんっていうのは、おじいちゃんも疲れちゃうので、ピンポイントでお願いします(笑)」。

―― あの優勝を振り返ると?

「あれはタナボタみたいな状態だったので、次はちゃんと最終日最終組で優勝争いをして勝ちたいです。まぐれとも言われたくないので、早く2勝目、3勝目をして、周りからもっと認めてもらえるプレーヤーになりたいですね」。

初優勝までの道のりは、ある意味周りが用意してくれた部分も大きいだろう。しかし本人も言うように、ここから先は天国のおじいちゃんに頼ってばかりはいられない。全英女子オープンで見せた日本人最高位となる7位入賞は、彼女の潜在能力の高さを示している。「引き出しが多すぎて、良くそれを間違えるんです」と笑う佐伯だが、その余りある技術を制御する冷静さは経験とともに増すだろう。目標の年間3勝に向けて、まずは次の勝利を掴むため、佐伯の挑戦は続いていく。

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