2015年 WGC HSBCチャンピオンズ

国家の威信?ゴルフはお気楽? 地元中国の20歳が快挙に挑む

2015/11/08 08:00
「リラックスしてプレーできた」という李昊桐(リー・ハオトン)。地元中国の期待の星だ。

中国人プレーヤーのPGAツアーにおける最上位フィニッシュは、2010年「全米プロ」のリャン・ウェンチョンで、8位タイだ。今週、中国・上海のシェシャンインターナショナルGCで行われている「WGC HSBCチャンピオンズ」で、弱冠20歳の李昊桐(リー・ハオトン)が、新たな歴史を刻もうとしている。

1人を残し、日没サスペンデットとなった3日目のラウンドを終えた李は、暫定ながら首位と1打差の2位につけ、地元・中国ファンの歓声に軽やかな笑顔で応えた。

PGAツアーチャイナがスタートした2014年に3勝を挙げて初代賞金王となった李は、今年ウェブドットコムツアーへステップアップ。23試合に出場してトップ10に1度入った。賞金ランキング61位でシーズンを終えたが、「ときに息もできないくらい激しい競争を経験して、それに慣れることができた」と、太平洋を挟んで向かい合う、異なる大国の舞台でも物怖じする様子はない。

この日は1番から4連続バーディ発進。「今日は多くのファンや友達が見に来るから緊張すると思っていた。でも、コースに出たら思ったほど緊張はなく、1番でバーディを獲ったらよりリラックスしてプレーすることができた」。

ちらりと彼のプレーを見た。バーディパットはカップを1mオーバーするくらい強気で打ち、1Wは気持ち良く振り抜いていく。もちろん、多くの中国人ファンが声援を送り、1Wを打つたびに怒鳴るように中国語でナイスショットを表す好球(ハオチョー)!と声を張り上げる。

携帯電話のカメラで写真を撮ろうとするギャラリーもお構いなし。同組で回ったパトリック・リードとベルント・ウィスベルガー(オーストリア)がカメラや、ギャラリーが動く(李のときは動かないが)のを気にするのとは対照的に、伸び伸びとプレーをしていた。

とても緩い雰囲気だった会見場。このアットホームさが、味方をするか?

ホールアウト後には会見場に姿を見せたが、集まった中国メディアは10人ほど。前列に座った女性記者が携帯電話のカメラで撮影すると、お茶目にピースサインをするなど実にお気楽な雰囲気だ。中国でまだゴルフがメジャースポーツではないことが、李のプレッシャーも軽減しているのかもしれない。

「明日、勝てると思う?」と聞かれると、笑いながらこう答えた。「いいえ、思いません!」このあっけらかんとしたところが、逆に怖いのだ。(中国・上海/今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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