苦手のオークヒル 最終ホールでつまずいたタイガー
復活のメジャー15勝目を狙うタイガー・ウッズが、10年前のジンクスを破れないでいる。ニューヨーク州オークヒルCCで開幕した「全米プロゴルフ選手権」初日。ウッズは2バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの「71」。首位のアダム・スコット(オーストラリア)、ジム・フューリックに6打差の1オーバー50位タイと出遅れた。
前週の「WGCブリヂストンインビテーショナル」では後続に7打差をつける、ぶっちぎり優勝。その直前にはここオークヒルで練習ラウンドも行ったはずだった。メジャーウィークに入った今週も月曜日からコースをチェック。気合十分で臨んだ初日は、前半インこそ7ホールで1パットをなんとか沈めきる展開ながら、2バーディを奪った。
しかし後半4番(パー5)をドライバーショットのミスからボギーとすると、1アンダーで迎えた最終9番(パー4)に落とし穴。右サイドからの第2打はグリーン左手前の深いラフへ。サードショットでもグリーンに届かずバンカーへ落とし、痛いダブルボギーフィニッシュとなった。
オークヒルで全米プロが開催されるのは2003年以来10年ぶり。当時、タイガーは39位タイに終わっている。そして4日間のスコアは一度もアンダーパーを記録できず、「74-72-73-73」。通算12オーバーはプロとして挑んだメジャーで自己ワーストの数字だ。そしてこの日も、「現実的にはアンダーパーを出せるラウンドではあった。うまくプレーできたと思うし、キーポイントとなるパーパットを沈めていけた」としたものの、最終ホールのダボで、そのジンクスを打破できなかった。
「まだ逆転できるところにいる。今の時点でまだ6打差。長い道のりが待っている」。
メジャー通算14勝は、すべて最終日に首位から逃げ切ったもの。様々な不吉なデータが、早い段階での巻き返しを求めている。(ニューヨーク州ロチェスター/桂川洋一)
■ 桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw