仲間がいる強さ KJのバンカーレッスン
タイガー・ウッズ、ジャスティン・ローズ(イングランド)、リッキー・ファウラーといったタレントが、ベイヒルクラブ&ロッジでのタイトルを争っている「アーノルド・パーマーインビテーショナル」。その一角に、22歳のジョン・ハーがしがみついている。
昨シーズン、自身5試合目のPGAツアー「マヤコバクラシック」で初勝利を挙げたハーは、その後もシーズンを通して高いポテンシャルを見せつけた。4度のトップ10入りを果たし、賞金ランクは28位。フェデックスカップ・プレーオフで最終戦まで勝ち進み、今年4月には「マスターズ」出場を果たす。
今週は予選ラウンドを3位タイで通過した。その2日目に光ったのが、なんといってもバンカーでのプレーだった。サンドセーブは5/5、100%の確率でピンチを切り抜けた。
その原動力となったのが、チェ・キョンジュ(韓国)の存在。「実はKJからレッスンを受けたんだ。感謝しないと」。WGCアクセンチュアマッチプレーが行われた2月の週末、敗退直後のチェから電話をもらい、誘いを受けた。4~5時間にわたる“砂場”でのセッション。「彼は“マスター・オブ・バンカー”だから。すごくいい勉強になったし、素晴らしい思い出になったんだ」
3日目は「71」と伸び悩んだが、単独首位のタイガー・ウッズに2打差の2位タイで最終日に入る。「今の位置は望ましいところ。僕にとっては(追われるより)追う方が気分的にもラクだよ。楽しんでプレーしたいと思う」
2週前の「WGCキャデラック選手権」で、今季2勝目を挙げたタイガー・ウッズは、試合前にパッティングのアドバイスを受けたスティーブ・ストリッカーに大いに感謝した。世界トップクラスのプレーヤーが集うツアーにも、そんな光景は日常的にある。仲間の多さも確かに、強さの要因のひとつだ。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)
■ 桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw