2013年 ザ・ホンダクラシック

PGAツアーを席巻中の若者たち

2013/03/03 08:32
3日目を終え首位タイに立つルーク・ガスリー。ヘンリーに続いてルーキーイヤーの勝利を目指す(Mike Ehrmann/Getty Images)

今年からPGAツアーのレギュレーションが変更され、同ツアーに参戦するためには、基本的には下部ツアーであるウェブドットコムツアーを経由しなくてはならなくなった。年末に開催されていたQスクールは、ウェブドットコムツアーへの登竜門となり、そのツアーの注目度はおのずと増している。

海外選手にとって敷居が高まったのは間違いないが、今年のウェブドットコムツアー卒業生の活躍を見ると、下部ツアーで揉まれることの重要性も理解できる。

今季2戦目の「ソニーオープンinハワイ」で、PGAツアー初戦にして初優勝を飾ったラッセル・ヘンリー(23歳)は、昨年のウェブドットツアー賞金ランキング3位で、同ツアーで昨年2勝を含む通算3勝を挙げている。「ソニーオープン-」での優勝は大会史上最年少。また、72ホールでのツアールーキー最小ストロークを更新し、史上6人目のPGA初戦での優勝者と記録ずくめの勝利だった。

また、同大会でヘンリーと優勝を争ったスコット・ラングレーも23歳のツアールーキー。彼は最後のチャンスとなったQスクールから、PGAツアーの出場権を掴んだ選手。また、PGAツアー、PGAオブアメリカ、USGA、LPGA、マスターズトーナメントが主催する“The First Tee”というジュニア育成プログラムの卒業生として初のPGAツアーメンバーとなったことでも注目を集めている。

「彼らを代表する立場というのは名誉なこと。ファーストティがツアーで有名になるのは、とてもクールなことだね。素晴らしい組織だし、僕が若いときに本当に沢山のことを教えてくれた」とラングレー。

そして、今週の「ザ・ホンダクラシック」で3日目を終えて首位タイに立つルーク・ガスリーも、同じく23歳のツアールーキーだ。昨年の下部ツアーでのスタッツを見ると、賞金ランキング2位、平均パット数1位、平均バーディ数1位。また、オール・アラウンド・ランキングという万能さを示すランキングで堂々1位と、まさに数字が今年の活躍を示唆している。

ウェブドットコムツアーは、PGAツアーの直下のツアーだが、それより下にはカレッジゴルフやジュニアゴルフの裾野が大きく広がっており、次々とPGAツアーで通用する選手が生産されている。こんな競争の激しい世界に飛び込んで戦い、さらに成功を収めるには、相当の覚悟と努力が必要なことはみなさんお察しの通りだ。(米国フロリダ州/今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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