2014年 ヨコハマタイヤPRGRレディスカップ

復帰出場なるか? 母・福嶋晃子がベビーカーとともに会場入り

2014/03/12 20:20
8月の“本番”に向け始動する福嶋晃子(右)。ちなみに息子は「目指せ公務員!」でゴルフは遊び程度しか許さないつもりだとか

春のようなポカポカ陽気に恵まれた高知県・土佐CCの水曜日、国内女子ツアー第2戦「ヨコハマタイヤPRGRレディスカップ」の会場で懐かしい顔に出会った。1996年、97年と過去2度の賞金女王に輝き、ツアー通算24勝を誇る福嶋晃子だ。

2011年7月に実業家の北山英典さんと結婚した福嶋は、昨年9月1日に長男・和樹(かずき)君を出産した。生後6ヶ月の赤ちゃんをベビーカーに乗せて歩く姿は、まだどこか違和感があるものの、その表情は幸せに満ちている。だが、高知までわざわざ観光に来たわけではない。その名前が、大会出場のウェイティングリストにしっかりと記されていた。

結婚後の12年は家事のかたわら13試合に出場して賞金ランキング96位。国内女子ツアーには産休制度というものが存在するが、それはシード選手を対象にしたもので福嶋は該当しない。基本的にはなんの出場権も持たない福嶋は、今年新たに改訂されたTPD特別登録者枠(ツアーで過去5勝以上等の資格)で現地ウェイティングはできるものの、それはQT上位者や、昨年度のプロテスト合格者たちに続く、最後尾の優先順位だ。

水曜日時点で現地ウェイティングに登録している選手は8人いる。右肩痛で欠場を決めたカン・スーヨン(韓国)に代わって辛ヒョンジュ(韓国)に出場権が下りてきたが、ウェイティングは大会前日の17時まで申し込むことができる。実質的に、福嶋が今週出場できる可能性はほとんどないといえるだろう。

それでも、この日18ホールをラウンドした福嶋は「やっぱりトーナメント会場は締まりますね」と、約1年半ぶりの雰囲気に胸を躍らせていた。出産1ヶ月後にゴルフクラブを握り始めたというが、18ホールを回ったのは母になってから今日が2度目だという。

8月に開催される「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」にNEC所属プロとして出場することは決まっている。それまでは「チャンスがあれば」と気長に慣らし運転で本格復帰を目指していく。(高知県香南市/今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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