先週失格のアン・ソンジュ 笑顔のホールインワン
2013/06/29 19:10
先週の「ニチレイレディス」2日目に、帯同していたハウスキャディが方位磁石を使用していたことがゴルフ規則に抵触し、失格となっていたアン・ソンジュ(韓国)。「その時は、私も悔しくて泣いてしまった」と振り返り、髪の毛の先部分をピンク色に染めるなどの気分転換を経て、今週の「アース・モンダミンカップ」へと臨んだ。
そして、7位タイと上位につけて迎えた決勝ラウンド、3日目の9番パー3で、アンが歓声に包まれた。187ヤードと今週のパー3で最も距離が長く、難度も18ホール中で2番目に高い関門で、「ツアーでは初めて」というホールインワンを達成。賞金200万円(複数者の時は均等割り)を手にし、「入った時は、(賞金告知ボードがある)後ろを振り返りました」と、茶目っ気たっぷりに笑った。
狙い目をピン奥に定めて当初は5番アイアンを手にしたが、「5番だとコントロールしないとオーバーしてしまう」と、6番アイアンのフルショットを選択。「ちょっと短いかな、と思ったけど、ラッキーでした」というボールはピン手前に着弾すると、そのままラインに乗り、静かな音を立ててカップに吸い込まれた。
先週の不運から一転、今週に巡ってきたビッグな幸運。「気分転換になりましたね。キャディさんも私と一緒に頑張りたいと思ってやったことだから、先週のことはしょうがないと思っていますよ」。先週の不満はすでにアンの胸から消えつつあったが、それを完全に一掃する1打となったか。(静岡県袖ヶ浦市/塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。