ギャラリープラザの飲食 無料の試み
今年で第2回を迎える、千葉県のカメリアヒルズカントリークラブで開催の国内女子ツアー「アース・モンダミンカップ」。昨年の第1回大会から、目指すところはLPGAツアーにおける「マスターズトーナメント」を謳っており、大会カラーも「マスターズ」と同じく深いグリーンを基調としている。
その気概は、今年の大幅な変化からも伝わってくる。今年から4日間競技へと以降し、さらに賞金総額は昨年の1億円から1億4,000万円に大幅アップ。優勝副賞には昨年に続きポルシェが用意されるなど、女子ツアーの中でもその存在感は高まりつつある。
加えて、ギャラリーサービスも今年から新たな試みが。ギャラリープラザを含め、コース内で販売されているフードと、アルコールを除くドリンクの全てが無料で提供されているのだ。カレーライス、ピザ、スイーツ、ソフトドリンクなどなど、品切れになるまで食べ放題、飲み放題。その代わり、当日券は予選ラウンドが5,000円、決勝ラウンドが10,000円(前売り券/予選ラウンド4,000円、決勝ラウンド8,000円)と、一般的な相場と比べて少々高めに設定されている。昨年大会と比較すると、当日券は予選ラウンドが2,000円、決勝ラウンドが3,000円。前売り券は3日間共通で1,500円と、大幅にアップしているのが分かる。
「ギャラリーの方には1万円(決勝ラウンドの当日券)も払っていただいていることを肝に銘じて、満足していただけるような熱戦を演じられるように頑張らないといけませんね」。ホステスプロの茂木宏美はこう語り、自らの士気を上げていた。
ギャラリーホスピタリティの向上は、大会自体のステータスを上げる意味でも欠かせない要素。今大会以外においても、競技運営における新たなテストケースの1つになるだろう。予選ラウンドを終えた時点でのギャラリー数は、初日(木曜日)が1,261人、2日目(金曜日)が1,636人。一方、昨年の予選ラウンド初日(金曜日)は1,024人と、数字的には昨年比アップ。現時点では、チケット代金の設定と飲食無料の相互バランスは良好な結果を生んでいるといえる。この日もギャラリープラザは多くの人たちで賑わい、たくさんの笑顔で溢れていた。(千葉県袖ヶ浦市/塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。