斉藤愛璃、今季2千万円突破に安堵
「樋口久子 森永製菓ウイダーレディス」初日を終えた時点で、86位タイと大きく出遅れていた斉藤愛璃。2日目も前半を終えて苦戦が続いていたが、後半の3バーディで一気に盛り返し、48位タイへの急浮上。辛くも予選突破を果たし、最終的に47位タイで3日間の戦いを終えた。約28万円の加算により、今季の通算獲得賞金額は2千万円を突破。それを聞き入れた斉藤は、「あ、越えましたか?」と、表情をパッと華やかせた。
今季の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」を制したことで、優勝したトーナメントから365日以内のツアー出場権、つまりは来季の開幕戦までの出場権を獲得したわけだが、あくまでそこまでの権利。賞金シード(賞金ランキング上位50位)を逃せば、来季出場権を得るためにQTへの出場に転じなければならない。
先週を終えた時点で賞金ランキングは42位。安全圏ともいえる位置にはいたが、まだ斉藤の心中は不安で満ちていた。2千万円という数字を、賞金シードを確信するための目安にしていたのだろう。「もっと上位に行けるように、残り3試合も上にいけるように頑張りたいです」。1つの節目を越えて、改めてシーズン終盤に向けた意気込みを口にした。
来週の日米共催競技「ミズノクラシック」は、「富士通レディース」を終えた時点での賞金ランク35位以内という資格に満たずに出場権を逃したが、ウェイティングでは2番目の位置。開幕までに欠場者が2人以上でれば出場権が巡ってくるだけに、開催地の賢島CCには足を運ぶ予定だという。かねてから、海外のトッププレーヤーが数多く参戦する「ミズノ~」への出場を切望していた斉藤。さらなる成長を促してくれるであろう大舞台への出場を信じ、天命を待つ。(千葉県市原市/塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。