宮里に2連勝された国内組は不甲斐ないのか?
宮里藍の帰国2連勝で幕を閉じたミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン。宮里の強さが際立つばかりだが、国内組もいつまでも易々と勝たせているわけにはいかない。
大会最終日、大山志保は2番3番、7番8番と2度の2連続バーディで一時は首位に立った。今年の大山なら、そのまま勢いに乗って勝ちきってしまうところだが、この日は14番に落とし穴が待っていた。
それはパーパットを打つ直前。他のホールからギャラリーの「あーっ」という溜め息が聞こえてきた。それを聞いた大山は、「自分も外したら・・・」という考えが頭をよぎり、集中できないままこのパットに臨んでしまい、結果はボギー。このパットをきっかけとして、その後4ホール連続のボギーで大山は自滅した。
これまででは考えられないような崩れ方の大山。宮里の存在感が他の選手の調子を狂わしているようだ。この日宮里と最終組で回ったベテランの木村敏美ですら、「藍ちゃんより早く終わらないと、みんな移動しちゃうから」と焦ったという。
勝つことで益々注目され、応援され、それを力に代える宮里。今日も同伴競技者のプレー中に手を上げてギャラリーを制止する姿が度々見られたが、そのことについて自分のプレーに影響はないかと聞かれた宮里は、「影響ないです。だって、藍の時は動いてないですから」。裏を返せば、宮里以外の選手は大勢のギャラリーも相手にゴルフをしないといけないということだ。
宮里は言う。「ギャラリーの反応はアメリカと全然違いますね。もっとみんなのゴルフを見てもらいたいし、もっとゴルフを知ってもらいたい。まあ、皆さん分かってくればよくなってくれると思いますけど」。(編集部:今岡涼太)
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka