2014年 全米オープン

熟考を必要とするコースを歓迎するドナルド

2014/06/12 07:50

今週のパインハーストナンバー2ではパーオンが最重要事項となるなか、ゴルフ界4大メジャーのひとつである「全米オープン」制覇を狙うイングランドのルーク・ドナルドは、彼の持つ世界でも名うてのグリーン上とグリーン回りの高い技術が、大きなアドバンテージとなることを証明できるかもしれない。

かつて世界ナンバーワンまで上り詰めたこともあるドナルドは、パインハーストが最後に「全米オープン」の開催地となった2005年に、同大会2度目の出場を果たしており、その際は57位タイで大会を終えたが、現在のナンバー2コースは近年行われた大幅な改修により9年前とは全く異なる景観となった。

「いつものように、僕はコーチのチャック(クック)と共にハードな練習を積んでおり、ショートゲームは研ぎ澄まされている感じで、ここでは大きくものを言うだろうね。というのも、明らかにここは多くのグリーンを捕らえるのは難しい場所だからね」とドナルド。

「グリーン周りでは、とてもトリッキーなショットである自分のピッチショットやチップショットを信頼する上で、良い基礎が出来上がっている必要があるんだ」。

「それにしてもこのコース設定はすごく気に入っているよ。(ビル)コーアと(ベン)クレンショーは素晴らしい仕事をしたね。深いラフがプレーを限定する一方、このコース設定ではティショットからグリーン回りにかけて多くの違った選択肢が与えられているんだ。コース上で何をすべきか、非情に考えさせられる設定になっているね」。

「僕としては、熟考する必要があればあるほど良い結果が出るんだよ」。

「全米オープン」史上2番目の全長となった7,562ヤードの威容を誇るカロライナ有数のコースでの開催とあって、今週はパインハーストナンバー2の堂々たるコース長について多くが語られてきたが、雨さえ降らなければ距離はそこまで問題にならないだろうとドナルドは語った。

「皆が5番アイアンで打つところを、誰かがウェッジで打っていたとしたら、勿論それはアドバンテージになるよ」とドナルドは続けた。「でも今のコンディションだったらフェアウェイではしっかりとランがでるから、飛距離は問題にならないと思う」。

「土の部分が多いのがいいね。僕らは過度にウォーターハザードを意識してしまうようなコースに慣れっこになっているけれど、僕はもっと自然な景観が好きなんだ」。

「まあ様子を見てみよう。明日は雷雨の予報になっているからコース上が柔らかくなるかもしれず、そうなれば(飛距離は)大きな要因となるけれど、今の状況ではそうはならないと思う」。

今週は多くの吉兆が彼の味方となるかもしれないが、ドナルドの新しいスイングの師であるチャック・クックは、1999年にこの地で初めて「全米オープン」が開催された際、2度目の「全米オープン」制覇を果たしたペイン・スチュワートのコーチであったというのもまた、そんな吉兆のひとつかもしれない。

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