「メイバンク選手権」で知っておくべき5つのこと
今週は「メイバンク選手権」の開催されるマレーシアに一流のフィールドが集結する。この第4回大会について知っておくべき5つの事柄は次の通りである。
圧巻のシャルマ
昨年はわずか21歳のシュバンカー・シャルマが「メイバンク選手権」を制覇し、欧州ツアー出場13回目で早くもツアー2勝目を飾った。「ヨハネスブルグオープン」での初優勝から3戦目での勝利は、最終日にコースレコードとなる10アンダーの「61」をたたき出し、4打差を帳消しにしてリーダーボードを18位も駆け上がる圧巻の逆転劇での達成だった。ツアー参戦13大会目での2勝は、今季カート・キタヤマがツアー出場11戦目の「オマーンオープン」でツアー2勝目を挙げるまで、複数回優勝達成のスピードとしてツアー最速記録だった。4大会で2勝したシャルマは、その間、公式世界ゴルフランキングを462位から72位まで上げ、2018年「WGCメキシコ選手権」の出場権を手にすると、メキシコでは最終日に優勝したフィル・ミケルソンと同組でプレーして9位タイに入った。今大会でインドのシャルマは、大会史上初の連覇を目指してサウジャナG&CCでティアップする。
強力なパートナーシップ
世界的なゴルフの転換を継続させるべく、今回も「メイバンク選手権」は欧州ツアーとアジアンツアーの共催という形で開催される。マレーシアはこの両ツアーが1999年に初めて共催大会を開催した重要な意味を持つ場所である。ツアー間の強力な関係の礎が築かれた当時の大会では、ゲリー・ノルクイストが優勝した。あれから20年が経ち、「メイバンク選手権」は両ツアーのパートナーシップがこれまでにない隆盛を見せるなか開催されることになる。
マレーシア
「メイバンク選手権」自体は今回で4回目の開催となるが、ヨーロピアンツアーはマレーシアと長きにわたって関係を築いてきた。2016年に始まった「メイバンク選手権」は、マレーシアで開催された3つ目のヨーロピアンツアー公式大会である。今大会の他にも、マレーシアでは1999年から2015年にかけて「マレーシアオープン」が開催され、2011年には「イスカンダルジョホールオープン」が開催されている。また、実のところ、2018年にツアーは2度マレーシアを訪問している。昨年は「メイバンク選手権」の前の2月にクアラルンプールのグレンマリーG&CCで「ユーラシアカップ」が開催され、欧州代表がアジア代表に14-10で勝利したのである。キャプテンのトーマス・ビヨーン率いる欧州代表にとって、最終日に劇的な逆転で勝利を飾ったこの大会は、「ライダーカップ」へ向けこれ以上ない予行演習となった。
両キャプテン揃い踏み
今週の豪華フィールドのなかには、これから米国代表と対戦する12人のチームを率いる2人のキャプテンが含まれる。それは「プレジデンツカップ」でインターナショナルチームを率いるアーニー・エルスと、2020年「ライダーカップ」で欧州代表を率いるパドレイグ・ハリントンである。この2人のゴルフレジェンドは、ワールドワイドで合計102勝、そしてメジャー7勝を挙げているが、今回の「メイバンク選手権」制覇へ意欲満々である。
注目の地元選手
マレーシア人ゴルファーでランキングトップに位置するガビン・グリーンは、出場する今回の「メイバンク選手権」で地元ファンの声援を一身に受けることになる。気鋭の若手選手の一人であるグリーンは、昨年のヨーロピアンツアーでの充実したルーキーイヤーを経て、更なる進化を目論んでいる。クアラルンプール出身の25歳はすでにプロで4勝しており、アジアンツアーでは2017年に「マーキュリーズ台湾マスターズ」を制覇している。まだヨーロピアンツアーでの勝利はないグリーンだが、地元ファンの後押しがある今週はそのチャンスが訪れるかもしれない。