「あした70を切れれば…」首位のダンがツアー初Vへ前進
第3ラウンドの最終ホールで長いバーディパットを沈めたポール・ダンが2打差の単独首位で「ハッサンIIトロフィー」の最終日を迎えることとなった。
この日の17ホールを5バーディ、1ダブルボギーとして、1打差の首位で18番を迎えたアイルランドのダンは、冷静に6mのバーディパットを沈めて伸ばし、通算8アンダーとした。
2打差の2位には、この土曜にコースレコードの「66」をマークしたイタリアのレナート・パラトーレがつけている。
そして、通算5アンダーの3位タイにはイングランドのポール・ワーリング、スペインのパブロ・ララサバル、そしてデンマークのラッセ・イェンセンが続いている。
首位で大会を折り返したグレゴリー・アブレから2打差で3日目を出たダンは、1番、4番、そして5番でバーディを奪い、早い段階で首位に抜け出した。
24歳のダンは10番でもバーディを奪うと、12番でも1.2mのバーディパットを決めて通算9アンダーとした。
続く13番を痛恨のダブルボギーとしたことで、ヨーロピアンツアー初優勝を狙うダンは単独首位の座から一時陥落。だが続く4ホールを危なげなくパーとし、最終ホールでバーディを奪って「69」をマークした。
「最近は良いプレーができていたけど、ここ4週間は休んでいて大会に出ていなかったので、今週は自分のスイングがしっくりくるまで少し時間がかかるような感じがした」とダン。
「でも、今日はこれまでの2日間よりも断然、簡単なラウンドだった。パットはこれまでの2ラウンドほど良くなかったけれど、ショットがは数段良くなったね」
「とても満足している。良い鍛錬を積んできたし、今の自分の位置にはとても満足しているよ」
「もし『70』を切ることができれば、他の選手が僕に追いつくのは難しくなるだろうから、それを目指すよ」
木曜に『73』、そして金曜に『74』をマークしたパラトーレは、早い時間帯に、首位から7打差で第3ラウンドをスタートした。
1番でバーディを奪ってイーブンパーに戻したパラトーレは、5番と8番と、フロントナインの各パー5できっちりとスコアを伸ばした。
バックナインに入り、2連続バーディを奪った20歳のパラトーレは、通算4アンダーとして、首位からわずか2打差となった。
13番ではこの日最初のボギーを叩いたパラトーレだったが、14番と15番で連続バーディを奪ってしっかりとバウンスバックを果たした。
その後、パー5の最終ホールでもバーディ奪ったパラトーレは、通算6アンダーとしてこの日のラウンドを終えた。
パラトーレにとって、今回のスコアは、7アンダーをマークした2015年「D+Dレアルチェコマスターズ」とその翌年の「オメガヨーロピアンマスターズ」でのラウンドに並ぶ、ヨーロピアンツアーでの自己ベストとなった。
自身のパフォーマンスに息を弾ませるパラトーレは、ラウンド後、「今日は良いプレーができた。たくさんパットが決まってくれて助けられた」と述べた。
「全てにおいて良く、最後の6ホールは素晴らしい締めくくりとなったので、最高のラウンドだった」
「ティショットからソリッドなプレーができ、ショートゲームもとても良かった。多分、ヨーロピアンツアーでベストのラウンドだったと思う。コースレコードをマークするのはいつだって良いものですから」
「ティショットの落としどころは狭く、グリーンは小さいので、とてもタフなコースですし、良い試練でもある。明日は最終組でプレーできる。とてもいい日になるだろう」