2016年 DPワールド ツアー選手権 ドバイ

ドバイで有終の美を飾ったフィッツパトリック

2016/11/21 12:17

18番ホールでしびれるウィニングパットを決めたイングランドのマシュー・フィッツパトリックが1打差でシーズン最終戦の「DPワールドツアー選手権」を制覇した。

18番ティに立った際は、首位のティレル・ハットンを1打差で追っていた22歳のフィッツパトリックだったが、ハットンが最終ホールをボギーとした後、落ち着いてバーディパットを決め、通算17アンダーとしてヨーロピアンツアー通算3勝目をものにした。通算16アンダーのハットンは単独2位で大会を終え、通算14アンダーの3位にはシャール・シュワルツェルが入った。

スウェーデンのヘンリック・ステンソンは、最終日に「65」をマークし、2度目の「レース・トゥ・ドバイ」制覇を成し遂げた。同じく「65」をマークしたロリー・マキロイも、ステンソンと並ぶ通算12アンダーの9位タイで最終戦を終えた。

3日目首位のビクトル・デュビッソンから1打差で最終日を出たフィッツパトリックは、2番と3番でバーディを奪い、単独首位に浮上。その後、ハットンが5番と6番で連続バーディを奪い、通算14アンダーとしてフィッツパトリックと首位を分け合う展開となった。
しかし、イングランドのシェフィールド出身のフィッツパトリックは7番で3メートルのバーディパットをねじ込み、再び単独首位へと抜け出した。フィッツパトリックは8番でもバーディチャンスを迎えるが、このパットは僅かカップを外れた。

後半の出だしでバーディを奪ったハットンは、再び首位のフィッツパトリックを捉える。フィッツパトリックはその10番でボギーを叩き2位へと転落した。しかし、11番と12番で連続バーディを奪う見事な盛り返しを見せたフィッツパトリックは、通算16アンダーとして再びハットンと首位で並んだ。その後、ハットンが14番で1.2メートルのバーディパットを沈めて単独首位に立つと、ピンチに陥った17番ではバンカーショットを直接決めるすばらしいパーセーブで首位の座をキープした。

しかし、ハットンがティショットをウォーターハザードに入れた18番でこの日初のボギーを叩いて通算16アンダーに後退したことで、フィッツパトリックに大きなチャンスが転がり込んだ。18番で、ガードバンカーから3打目をピン手前1.2メートルの寄せたフィッツパトリックは、落ち着いて残りのバーディパットを沈めて最終日を「67」として大会を制し、「レース・トゥ・ドバイ」のランキングを6位に上げてシーズンを終えた。

最高の形でシーズンを終えたフィッツパトリックは、「この上ない勝利だね。ファイナルシリーズの大会での勝利は本当に特別なものだし、シーズン最終戦のこの大会は特にそうだよね。僕にとって、シーズン最後の週で勝つことは格別なことなんだ」と歓喜の言葉を述べた。「普通、ウィニングパットに1.2メートルは残したくないものだけど、ああして勝つことができて喜びも一入だね。僕にとって長い一年だったけれど、これで有終の美を飾ることができたね。最高の一年だったよ」

ヨーロピアンツアー2勝目を逃したハットンだったが、彼はこの結果を前向きに捉えている。「見ての通り苦い経験になったけれど、すばらしい1週間だったし、今年は僕にとって人生で最高の一年だった。だから、そんなに落ち込んでもいられないし、こういうのは往々にして起こることだしね」とハットン。「まあ、結果は結果だし、今週の出来には満足している。次は勝てると信じているよ」

2016年 DPワールド ツアー選手権 ドバイ