差は詰まるもイ・スミンが深センで首位をキープ
日没サスペンデッドとなった「深センインターナショナル」3日目は、見事「62」でラウンドしたカラム・シンクィンが首位との差を2打差に縮め、クラブハウスターゲットを設定して前日首位のイ・スミンにプレッシャーを掛ける展開となった。
合計してもヨーロピアンツアーの出場回数が僅か17回に留まっている2人だが、雷雨の予報が的中しなかったこの日、ゲンゾンGCで首位争いを繰り広げるこの2人が経験不足を露呈することはなかった。
初日2日間で合計6時間半以上のプレー時間が削られるなか、35人の選手は土曜朝まで第2ラウンドのプレーが開始できない事態となり、首位に立つイは第3ラウンドの残り7ホールが日曜日に持ち越されることとなった。
韓国のイは金曜のうちに2ラウンドを終了することができた選手の一人であり、土曜の朝にイの打ち立てた3打差のリードを覆す選手は現れなかった。
イは第3ラウンドをスタートすると、3ホール終了時点でその差を5ストロークに広げるも、この日、主役の座を奪ったのはシンクィンで、前半を「29」でラウンドして瞬く間にリーダーボードを駆け上がった。
第2ラウンドを最終組でプレーした22歳のシンクィンは、大会3日目の朝に第2ラウンドを丸々プレーすることとなり、初日から2ラウンド連続して「71」をマークした彼は、カットラインからわずか2打差で週末のラウンドを迎えた。
しかし、疲れを感じさせないプレーを披露したシンクィンは序盤の11番、12番、13番、14番、そして15番でバーディを奪うと、17番ではイーグルを奪い、通算9アンダーまでスコアを伸ばして5人が並ぶ2位タイまで順位を上げた。
その後、リー・スラッテリーが4番でバーディを奪って通算10アンダーとするも、シンクィンが2番でバーディを奪ったのに対し、「M2Mロシアオープン」王者のスラッテリーが7番でボギーを叩いたことにより、シンクィンが単独2位となった。
イングランドのシンクィンは難度の高い5番で大きく曲がるバーディパットを決めて首位との差を3打差とすると、9番でもバーディを奪い、大会ベストスコアを更新するラウンドを展開するも、この日はプリファードライが採用されたため、公式記録とはならなかった。
「この大会のこれまでのベストスコアを3打更新するラウンドだったので、そんなプレーができてよかった」とシンクィン。
「本当のことを言うと、幾つかのパットを決め損なったのだけど、それでも最高のラウンドだった」。
「1Wの調子が良かったし、パー5ではその良いティショットの利を活かすことができたよ」。
「メイバンク選手権マレーシア」で2位に入ったイは、2番でのバーディの後は9ホール連続でパーとし、通算14アンダーとして今週はノーボギーを継続しながらヨーロピアンツアー初優勝を狙っている。
「今日は少しばかりナーバスになりましたが、それでも、チッピングが好調で、ショートパットをしっかり決め切ることができたことにより、自信を感じることができました」。
「とにかくノーボギーで回り、ミスをしないよう心掛けましたが、明日も同じようになるでしょう」。
「フェアウェイを捉え、パーオンを達成するよう試みるだけですし、とにかくボギーを打たないようにしたいですね」。
「今週は自分のゴルフの助けになっていますし、自信にもなっています。マレーシアでプレーしたときはとてもナーバスになりましたが、明日の終わりに優勝のチャンスがあるようであれば、今回はマシな立ち振る舞いができると思います」。
通算10アンダーで第3ラウンドをスタートしたユースト・ラウテンは、この日スコアを一つ落とし、11ホール終了時点でこの日のスコアを1オーバーとしており、12ホールを終了したアイルランドのポール・ダン、そして13ホールを終了したアレクサンダー・レビと並んでいる。
その後方には、第3ラウンドを「67」で回ったトービヨン・オルセンがつけており、いずれも第3ラウンドの残りホールが日曜朝の6時半以降に持ち越しとなったブラッドリー・ドレッジ、セバスチャン・グロー、そしてエドュアルド・デラリバもこの位置につけている。