バンジルがトルコで首位の座をキープ
「トルコ航空オープン」は初日首位のジャコ・バンジルが2日目を終え首位の座を堅持するも、週末へ向けザ・モンゴメリー マックスロイヤルでは手強い後続集団が存在感を増す展開となった。
木曜の初日を「61」でラウンドした南アフリカ出身のバンジルは、2日目の折り返しで2位と7打差をつけ、一気に後続を引き離すかに見えた。
しかしウォーターハザードの罠にはまった4番と8番でボギーを叩いたことにより、リチャード・ブランドとクリス・ウッドが2打差まで詰め寄ることとなった。
バンジルの通算14アンダーは、昨年イアン・ポールターが打ち立てた36ホール終了時点の最高スコアに並ぶ記録となったが、「レース・トゥ・ドバイ」で首位を走るロリー・マキロイや2013年の大会王者であるビクトル・デュビッソンがトップ10圏内につけているとあり、ヨーロピアンツアー初優勝への道程は決して平坦なものではない。
2015年シーズンに2度の優勝を飾っているキラデク・アフィバーンラト、オーダー・オブ・メリットを2度獲得しているリー・ウェストウッド、そしてかつての「全米オープン」王者であるグレーム・マクドウェルも首位から5打差以内につけているが、バンジルは首位に立つ展開を楽しんでいる。
「こういうのは常に楽しいものだね。この位置でプレーするために、僕らは何時間も何時間も練習を積んでいるわけだから。この状況を楽しめるのは良いものだね」とバンジル。
「質の高い選手が揃ったフィールドだし、彼らは皆、良いプレーをして上位に上がってきたね。この位置にいるのは光栄なことだし、日曜の残り9ホールの時点まで先頭集団につけていたいものだね」。
首位でスタートしたバンジルは11番でバーディを奪って後続を引き離すと、13番でもバーディを奪い、この時点で今週これまでプレーしたパー5の7ホールで8つスコアを伸ばした。
15番でもバーディを奪ったバンジル。16番では数ミリの差で2.4メートルのバーディパットを決め損なうも、続く17番で再びバーディを奪った。
18番では今週初めてパー5でスコアを伸ばし損なうも、バンジルは続く1番でバーディを奪い、この時点で2位との差を7ストロークまで広げた。
しかし、36歳のバンジルはティショットを池に入れた4番と8番でボギーを叩いて後退。とはいえ首位の座は守り、土曜日は最終組でプレーすることになった。
「今日は良いスタートが切れた。とても心地良かったし、良い感じでプレーできたね。残念ながらバックナインでは幾つか緩んだショットがあって、(後半を)1オーバーとしてしまった」。
「単に風にやられたんだ。風を若干読み誤ってしまい、池に入れてボギーとしてしまった」。
「そして、5、6、7、8番と、4つ続く難しいホールでは向かい風となり、ロングアイアンで打つ場面が多くなったね。タフな状況で、グリーンが痛んだ状態だったので、あそこはイーブンパーで切り抜けられれば悪くないと思っていたのだけど、8番では残念ながら本当に酷いショットを打ってしまったんだ」。
バックナインを「28」で回る猛チャージをかけたブランドが一躍2位タイへ順位を押し上げた。
10番からスタートしたイングランド出身のブランドは、前半をイーブンパーで回るも、後半に入り、1番、2番、3番、4番、6番、8番、そして9番と、7つのバーディを奪った。
オープニングホールでバーディを奪ったウッドは続く2番をボギーとするも、3番、4番、6番とバーディを奪って前半を「32」として後半へ折り返した。11番、13番、そして17番でもバーディを奪った27歳のウッドは、これで欧州ツアーで12ラウンド連続して60台をマークした。
通算11アンダーの4位タイには、上がり2ホールで連続バーディを奪い、ノーボギーの「64」でラウンドしたデュビッソンとファブリシオ・サノッティがつけている。
今季序盤は7大会連続で予選落ちを喫しながらも、直近の5大会では3度のトップ5入りを果たしているパラグアイ出身のサノッティは、1イーグル、6バーディ、2ボギーの「66」で2日目をラウンドした。
通算10アンダーには2日連続で「67」をマークしたマキロイがつけており、ここ4年で3度目の「レース・トゥ・ドバイ」制覇へ向け、上々のファイナルシリーズ滑り出しに狙いを定めている。
1番、4番、11番、12番、そして13番でバーディを奪ったマキロイは、最終ホールで見事なパーセーブを披露し、ノーボギーの「65」で2日目をラウンドしたアレクサンダー・レビーと6位タイで並んでいる。
その1打後方の通算9アンダーには、同じく2日目を「65」でラウンドしたマクドウェル、アフィバーンラト、そしてウェストウッドが続いている。
この日一番のラウンドを披露したのはマシュー・フィッツパトリックで、初日「73」と出遅れた彼は、金曜に9ストロークもスコアを縮めることに成功した。
9バーディ、9パーで2日目をラウンドした「ブリティッシュマスターズ」王者の彼は、驚くべきルキーイヤーを継続している。
この日の最小スコアはフィッツパトリックのものだが、最も目を引くラウンドを見せたのは2015年シーズン2勝のトーマス・ピータースだった。
ベルギー出身の彼は、出だしからバーディ、バーディ、バーディ、イーグルとしてスコアを伸ばすも、10番でトリプルボギーを叩き、その後、13、15、17、18番とバーディを奪って盛り返し、2日目を「66」でラウンドし通算スコアを6アンダーとした。
シェーン・ローリーも通算6アンダーで2日目を終え、「レース・トゥ・ドバイ」でマキロイに次ぐ2位につけているダニー・ウィレットはその1打後方通算5アンダーで週末を迎えることとなった。