2015年 KLMオープン

リンクスの達人ワトソンがKLMオープン初出場

2015/09/10 08:37
開幕前の記者会見に出席したトム・ワトソン。リンクスの達人は初出場コースで早速ホールインワンを記録した(Dean Mouhtaropoulos/Getty Images)

御年66歳にして獲得したメジャータイトルは8つ。トム・ワトソンにとってゴルフでの初体験というのはあまり残されていないが、今週、彼はオランダで大会初出場を果たすことになる。

ヨーロピアンツアーが始まった1972年から毎年欠かさず開催されている大会はわずか7大会。その一つであるオランダのナショナルオープンへ、ワトソンは幾度となく招待されてきたが、今回ようやくその招待状に応えることができた。

メジャー8勝のうちでも「全英オープン」5勝を誇るワトソンは、開催コースのケネマーG&CCへの挑戦を楽しみにしている。このコースはヨーロピアンツアーの開催コースでは最も距離の短い部類に入るコースだが、狭いフェアウェイと強い海岸の風があいまって、それは必ずしも試練がないということを意味するわけではない。

「これまで長年、いろいろと理由があって出場が叶わなかったが、今年は招待に応えることができて嬉しく思う」とワトソン。2009年にはターンベリーで6度目の「全英オープン」制覇にあとわずかのところまで迫るなど、シニア入りした後も、リンクスコースではたびたび上位に顔を出している。

「コースは私の予想を上回る良さで、これまでたくさん良い話も聞いている。月曜に私がここへ到着したとき、ダレン・クラークが『トム、あなたはこのコースが気に入ると思いますよ』と言っていたんだ。これは伝統的なすばらしいコースだ。今日的には距離が短いと言えるが、時速25~30キロ(15~18m/秒)の風が吹くのだから、そこまで短くはないのだよ」。

「ここは本当にすばらしいゴルフコースで、ここで自分のゴルフがどれくらい通用するのか試すのをとても楽しみにしている」。

設計会社を設立し、3大陸でコース造成を手がけてきたワトソンは、ゴルフコースの設計について熟知しているわけだが、「私がコース設計をするにあたり狙いとしていることの一つは、ラウンドを終えた人々にまたすぐにプレーしたいと思わせることだ。ここはまさにそういう場所だね」と述べた。

アムステルダム西の北海に面した街・ザントフォールトには今年、ワトソンのほかマルティン・カイマーパドレイグ・ハリントンダレン・クラーク、そしてY.E.ヤンといったメジャー優勝経験者が顔をそろえる。トミー・フリートウッドアンディ・サリバン、そしてトービヨーン・オルセンといった若手スター選手や、地元期待のユースト・ラウテンもフィールドに名を連ねる。

EuropeanTourのフェイスブックが公開したトム・ワトソンのホールインワンボール

リンクスゴルフにおけるワトソンの相当な経験値と驚異的な成功は、かなり年齢の離れた若い選手たちに伍する上で、アドバンテージになる部分といえるだろう。

「まだゲームプランは練り上げていない。今日のプロアマでそれをやろうと思っている」とワトソン。「打っていくところと打ってはいけない場所を見極めるのだよ」。

「グリーンは深く、とても速いランオフエリアで守られているから、(ピンからエッジまでが)短い方へは外さないようにしないといけない。まだコースについて学習している最中で、今週は試合が始まった後も学習し続けることになるだろう」。

まだゲームプランは決めていないというものの、水曜日の練習ラウンド中、ワトソンは17番で見事ホールインワンを達成している。

2015年 KLMオープン