スペインでのタイトル防衛に臨むジャクリン
今週はジローナのPGAカタルーニャリゾートで「スペインオープン」が開催される。ラファエル・ジャクリンはこの歴史ある大会においてこれまで誰も果たしていないタイトル防衛を成し遂げたいと願っている。
フランスのジャクリンはパラドール・デ・エルサレルで開催された昨年の大会では、長く厳しいプレーオフの末、先ずフィリペ・アギラーを3ホール目で退け、ドイツのマキシミリアン・キーファーを1972年にヨーロピアンツアーが設立されて以来、プレーオフ最長タイ記録となる9ホール目で退け、栄冠を手にした。
昨年のスリリングな結末は、長年にわたり幾多のドラマチックなシーンと偉大なる王者たちを生み出してきたこの大会に相応しいものであり、その偉大なる王者には同大会を3度制覇したスペイン最高の選手、セベ・バレステロスが含まれる。
PGAカタルーニャリゾートはオープン翌年の2000年に初めて「スペインオープン」を招致し、2009年にも同大会の開催地となっているほか、2008年からはヨーロピアンツアーのQスクールの最終ステージの舞台となっており、昨年夏からはヨーロピアンツアー所有施設でのステータスがデスティネーションへと格上げされ、同ツアーが誇る13の世界クラスのゴルフ施設の1つに数えられるようになった。
同コースは最近、ウェブサイトのトップ100コースにてスペインのベストコースに選出されたほか、ゴルフワールド誌が選定した最新のヨーロッパ大陸にあるコースベスト100ではスタジアムコースが5位にランクインしている。
30歳でこの大会に優勝したジャクリンは、同大会を制した3人目のフランス人選手であり、ヨーロピアンツアー・デスティネーションの1つであるテレ・ブランシェ・ホテルスパゴルフリゾートに所属するツアープロである彼は、スペインの地を再訪する機会に喜びを感じている。
「今年は別のコースだけど、タイトル防衛を楽しみにしている」とヨーロピアンツアー通算4勝のジャクリンは述べた。彼は2週間前のラグナナショナルで開催された「ザ・選手権」では8位タイに入っている。「昨年は僕にとって素晴らしい勝利だった。プレーオフは9ホールの長丁場だったので、もちろん精神的にも肉体的にも厳しかったけれど、僕には良い結末となった。優勝したから少しは回復も早かったんだ」。
「前に2005年のマドリードで勝った際も翌年は開催地が変更されたから、すでに経験済みなんだ。ジローナへ行けるのは嬉しいね。あそこではあまりプレーした経験がないから。プレーしたのはトーマス・レベが優勝した年だけだね。素晴らしいコースだし、ディフェンディングチャンピオンとして大会に臨めるのはいつだっていいものだよ。(ディフェンディングチャンピオンだと)組み合わせが良くなるから、それがシンガポールで披露した好調を持続する上での一助となれば幸いだ」。
「シンガポールでは最終日を『66』で締めくくれたのが良かった。この好調をこれからのヨーロッパでのシーズンでも続けられたらいいね。スペインでのタイトル防衛を前に、あのラウンドが回れたのは最高だったね」。
ジャクリンの行く手には手強いライバルたちが待ち受けることになる。その中には、2002年にカナリア諸島で開催されたこの大会を4打差で制した地元のヒーロー、セルヒオ・ガルシアが含まれる。
1月の「コマーシャルバンクカタールマスターズ」を制したガルシアは、この大会に出場する今季の「レース・トゥ・ドバイ」で勝利を挙げたスペイン人選手の1人であり、今季は輝かしいシーズンを送っている。
ミゲル・アンヘル・ヒメネスは彼の母国におけるスポーツ界のアイコン的存在となっている。50歳という年齢をものともしない彼はヨーロピアンツアーの舞台での活躍を続けており、昨年12月には「香港オープン」で優勝を飾り、自身の持つツアー史上最年長優勝記録を更新するなど、自身のキャリアにおいて最も充実した時期を送っている。
ヒメネスが優勝を遂げた1ヶ月後には、パブロ・ララサバルがロリー・マキロイとフィル・ミケルソンを1打差で下して「アブダビHSBCゴルフ選手権」を制覇し、2014年シーズンに優勝を果たしたスペイン勢の仲間入りを果たしている。