フェルナンデスカスタノが上海で栄冠に輝く
レース・トゥ・ドバイのファイナルシリーズ初戦、「BMWマスターズ」最終日は、素晴らしいラウンドを展開したゴンサロ・フェルナンデスカスタノが優勝を飾った。
スペインのフェルナンデスカスタノは最終18番で2度にわたりバンカーへ入れるなど、このホールをダブルボギーとしてしまい、最後の最後で動揺を見せたものの、17番までの完璧なゴルフが十分なアドバンテージを築き、「68」でホールアウト。通算11アンダーとし、レークマラーレンの地で7度目のヨーロピアンツアータイトルを獲得した。
1打差の2位には、「セベトロフィ」のチームメイトであるイタリアのフランチェスコ・モリナリ、そしてタイのトンチャイ・ジェイディが入った。モリナリは最終日のスタート時点で6打あった首位との差を挽回しての2位だった。
「ライダーカップ」のスター選手であるモリナリは前半を「34」とするも、12番でボギーを叩いてしまい、優勝争いから遠ざかるかと思われたが、その後見事な立ち直りを見せ、パー5の13番ではイーグルを奪い、14番からは立て続けに4連続バーディ。見事な「64」でのラウンドで通算10アンダーとし、この時点では首位のフェルナンデスカスタノと並んでいた。
フェルナンデスカスタノは13番のバーディで再び単独首位に立つと、15番と、グリーン奥からのチップショットを直接ホールインした17番でバーディを奪い、楽に優勝を決めるかに思われた。
しかし最終18番に難関が待ち受けていた。ティショットをバンカーに打ち込んでしまい、更にその後もバンカーへ打ち込むなど、ギリギリの状況を凌いで昨年の「BMW イタリアオープン」以来の優勝を果たした。
「特に出だしの調子を考えると、今日は簡単なラウンドにはならないと思っていました。今日の出だしは酷いショット打っていましたから。しかしキャディが常に私の頭を冷やしてくれ、そして大会を通してどれだけ良いショットが打てていたかを伝えてくれたので、それ以降は素晴らしいプレーができました」とフェルナンデスカスタノは振り返った。
「最終ホールは慎重に行き過ぎた結果、なんとか6打で上がるのが精一杯という状況でしたね」
「BMWはシーズンを通して、ヨーロピアンツアーをサポートしてくれる素晴らしいスポンサーの一つです。どのように大会を運営すれば良いかをよく分かっているので、我々選手も快適にプレーできます」
「まるで地元でプレーしているようでしたし、大会中多くの観客がいたことも素晴らしかったです。観客たちは本当に素晴らしかったですね」
ルーク・ガスリーは最終日を「71」とし首位から2打差の通算9アンダーで単独4位となり、さらに1打後方の5位タイにはトーマス・ビヨーン、ピーター・ユーライン、そしてパブロ・ララサバルが続いた。
前回王者、スウェーデンのピーター・ハンソンは最終日を「63」でラウンドするも通算7アンダー。初日の「79」が大きく響いた。
「(今日は)『ライダーカップ』のキャプテン、ポール・マギンリーとプレーしましたが、(この好スコアは)彼に好印象を残そうとした結果ですかね」と、11バーディ、2ボギーのラウンドを終えたハンソンは冗談めかして語った。
「怪我からここまで復活できると思っていませんでしたし、初日は明らかに鈍っていました。しかし大会を通して徐々に良くなっていき、本日のようなラウンドで終えられた事はとても嬉しいです。ディフェンディングチャンピオンとしては、そこまで悪くないんじゃないでしょうか!」
フェルナンデスカスタノは今大会の優勝によりレース・トゥ・ドバイでトップ5に食い込んだ。さらに来年グレンイーグルスで開催される「ライダーカップ」の初出場へ向け大きく前進した。
「丁度『ライダーカップ』の選考期間中なので、この上ないタイミングで優勝できましたね。史上初のファイナルシリーズの初戦で優勝できて、これ以上言うことはないですね」とフェルナンデスカスタノ。
ファイナルシリーズは来週の中国での「WGC HSBCチャンピオンズ」、その後の「トルコオープン」、そして最後にトップ60の選手がしのぎを削る「DPワールド ツアー選手権 ドバイ」へと続いていく。