「勝利か破滅」の方式に則り優勝を手にしたいマクドウェル
グレーム・マクドウェルとリチャード・スターンは共にトップで「アルストム・オープン・ド・フランス」の最終ラウンドに挑む。二人はここで今シーズン2つ目の欧州ツアータイトルを狙っている。
最近出場した7つの大会は優勝か、さもなくば予選落ちという成績のマクドウェルは、ル・ゴルフ・ナショナルでもこの奇妙な傾向を持続させる可能性がある。
2018年度「ライダーカップ」の開催地となるこのコースが再びその難しさを証明する中、北アイルランドのマクドウェルは3日目を「70」でラウンドし、通算5アンダーで南アフリカのスターンと並んでトップに立った。
イングランドのデビッド・ハウエル、オーストリアのベルント・ウィスバーガー、そしてオーストラリアのリチャード・グリーンの3人が1打差で続き、さらにデンマークのトーマス・ビヨーンもパー3のティショットを2度も池に落とし、バックナインを「40」として、3日目を「74」で回ったにもかかわらず、首位から僅か3打差につけている。
3日目をアンダーパーで終了したプレーヤーはたったの18名だった。そして明日の終盤戦で今シーズン3度目の勝利を掴めるかという質問に対し、マクドウェルは「その事に関してはとくに考えていなかったけど指摘してくれてありがとう」と語った。
「チャンスがあると良いね。2018年(のライダーカップ)はきっと画期的な大会になるだろう。最終4ホールは自然の演出も相俟って、想像を超える劇的なハイリスクハイリターンの結末の場だからね」。
「15番と18番は二つとも驚異的なホール。特に今日の15番のピンポジションはね。前のグループのキャディが15番のピンを元に戻した時、グリーンを外してしまったように思えた。水の中にあるように見えたからね」。
「マスターズ」で予選落ちした1週間後に米国ツアーの「RBCヘリテージ」で優勝し、更に5月には「ボルボワールドマッチプレー選手権」をも制したマクドウェルは「木曜日と金曜日に続いて今日はとても良いプレーができた」と加えた。
「このコースではフェアウェイとグリーンでの正確さが要求される。どのコースにも言える事だけれど、ここは特にそうなんだ。ショットが逸れた時のダメージが大きい。グリーンはとても硬いしね。今週、大会が始まったばかりの頃に表現したように、スコットランドやアイルランドのリンクスとソーグラスで開催された「ザ・プレーヤーズ選手権」を合わせた様なコースだね」。
「水があってハイリスクハイリターンの側面があり、その上リンクスのように硬くて早いところがある。最高の組み合わせだよ」。
先週の「アイルランドオープン」で予選落ちした後、同胞のロリー・マキロイと共に練習の為にカールトンハウスに留まったマクドウェルはこう語った。「この数ヶ月間は悪戦苦闘が続いていて、そのうちの数週間は(予選落ちしたので)週末休んで何が起こっているのかじっくり考えたのだけれど、それは、更に努力を重ねようというモチベーションや、明日のような優勝争いへの飢えへと繋がったんだ。だから明日は興奮するだろうし、とても楽しみだよ」。
自国で今年の初めに優勝しているスターンは、グリーン端からのチップを逆側のバンカーへ入れてしまった5番ホールのダブルボギーから立ち直り、3日目を「71」でラウンド。「最終的に『71』で満足してるよ。このコースはあちこちで噛み付いてくるし、ここの終盤の数ホールはツアーの中でも一番タフだと思う」と述べた。
現時点で首位の通算5アンダーは、初日のアンダース・ハンセンのスコアと同じである。そしてスターンはその点について「このゴルフコースにはそういう傾向があるんだ。プレーヤー達はなかなかロースコアを保つことができない」と加えた。
「上位には多くの選手が犇めいているね。もっと後方の選手が追い上げて来ることも可能だけど、明日はまた良いスタートを切ってその調子がキープできたら良いね」。
デビッド・ハウエルの「69」はこの日のスコアでは上々の部類に入るものだったが、2006年以来となる欧州ツアー優勝を狙う前「ライダーカップ」のスターは、とても厳しかったと打ち明けた。
「正直言って今日はそれほど素晴らしかったわけではない。このラウンドではこれが精一杯だった」とハウエルは述べた。「危機は何度か逃れたけれど居心地が良かったわけではないので、『69』でラウンドできたのは喜ばしい限りだ」。
38歳のハウエルは今年の終わりに、更に居心地の悪い思いをすることになるかもしれない。何しろエミリー夫人が12月に双子を出産する予定なのだから。その事について彼はこう話した。「気が遠くなりそうだよ。数週間前にその事を聞いた時にはかなりびっくりしたんだ」。
「今は一人だけでも疲れているのに、これが3人になったら、きっと滅茶苦茶疲れるだろうね」。