北アイルランドの二人の意見を二分するコンディション
グレーム・マクドウェルとロリー・マキロイはコースを離れるととても仲の良い友だが、北アイルランド出身のこの二人はメリオンで開催される今回の全米オープンにそれぞれ違った希望を持っているようだ。
ライダーカップのチームメイトである両者はメリオンのメディアセンターで今年2戦目のメジャー大会に向けたそれぞれの違った好みを語った。
マクドウェルは2010年の速く固いグリーンのペブルビーチでの大会をイーブンパーで勝利している。そしてマキロイはその12カ月後、雨で柔らかいコンディションのコングレショナルで16アンダーを記録して優勝を果たした。
「今年の全米オープンはロースコアにはならないと思っている」と、昨年サンフランシスコのオリンピッククラブで開催され、マキロイが予選落ちを喫した全米オープンで2位に入ったマクドウェルは言った。
「今回の全米オープンはロースコアにならないことを望んでいるよ」。
「みんなこのコースだと「62」や「63」が出るだろうと言っているが、僕はその意見には賛成ではないんだ。僕が思うにみんなここを過小評価している気がする」。
「ここにはこれまでの全米オープンの中でもかなりタフなホールが10?11ホールはあると思うし、上がり5ホールはこれまでで一番タフだと思うよ」。
金曜と昨日降った激しい雨のせいでコース上にはまだ水たまりが残っている状態だ。そしてマクドウェルは加えて言った。「固くて速いコースの全米オープンが僕には合っている。僕はロングヒッターではないからね」。
「コングレショナルのコンディションは雨が降るまではとても良かったんだ。そしてその後ロリーは14回フェアウェイをミスし大きく崩れ落ちた。あの大会は僕のスタイルの全米オープンにはならなかったね」。
「困難をかわさなくちゃならない。その状況を受け入れることさ。そして誰かが優勝を手にする。正しい姿勢で臨むことだね」。
「僕の全米オープンの経験はとても素晴らしいものだけど、ここでは期待は禁物だ」。
「僕は全米オープンで勝ったことがあるし、昨年も2位だった。でもそれが何の意味も持たないことを知っている。今週僕は他の149人の選手と全く同じなんだ」。
「コースに出て自分のゲームプランを遂行するだけ。そして必ず起きるタフな状況に耐えることさ」。
今季2勝を挙げているマクドウェルに対し、マキロイは好調を維持することに苦しんでいる。
しかし世界2位の彼は自身のアイアンに自信を持っている。そしてこの天候の変化のおかけでコングレショナルとメリオンのコンディションが似ていることをアドバンテージにしようとしている。
土砂降りの雨を見ながらマキロイは言う。「去年のオリンピッククラブはあまり好きではなかった。僕は狙ったボールが狙った場所で止まるこのようなコンディションのほうを好むよ」。
「でもラフに入れてしまうと、そこからバーディを奪うのはできないほどタフなコースでもあるよ」。
「僕としては普段の全米オープンよりもロースコアになることを望んでいる。でもコングレショナルのようなスコアにはならないと思うけどね」。
「恐らくアイアンを多用することになると思う。そしてフェアウェイをとらえることができれば僕は優位に立てると思っているよ」。
USGAの慣例となっている世界トップ3を同組にする組み合わせにより、マキロイは2日目までタイガー・ウッズとマスターズの覇者アダム・スコットと共に回ることとなる。
そして24歳のマキロイは周囲の低い期待に関わらず、この大物たちと一緒にラウンドすることをアドバンテージにしたいと考えている。
「このようなグループに入れることは素晴らしいことだよ」とマキロイ。「とても興奮するね。周囲の熱狂や雰囲気があると1打目から集中できるから僕はこのような状況が好きなんだ」。
「2度メジャーで優勝した時、僕は全く周囲から期待されていなかった。2011年の全米オープンは最終日に80を叩いたマスターズの後だったし、昨年の全米プロの前は3試合連続予選落ちだったんだ」。
「全米オープンのトロフィーに自分の名前が刻まれていることはとても嬉しい。そしてあと数回はそれを成し遂げたいと思っているよ」。