冴え渡るラムフォードが余裕の優勝
ショートゲームが冴え渡ったブラット・ラムフォード(オーストラリア)が今年の「ボルボ中国オープン」を制し、欧州ツアー史上31人目となる2週連続優勝を飾った。
はらはらした先週の「バランタイン選手権」のプレーオフでの勝利とはうって変わり、35歳のラムフォードは5番ホールから14番ホールまでの10ホールで5つのバーディを奪い2週連続優勝に向けて大きく躍進した。
後半2つのボギーはあったものの、最終日を4アンダーの「68」、通算16アンダーで2位のミッコ・イロネン(フィンランド)に4打差をつけての優勝だった。
自身4度目のツアー優勝となった先週の「バランタイン選手権」、と5度目となる今週の優勝で賞金775,406ユーロを加え今季獲得賞金を881,806ユーロとし、2週間前まで138位だった「レース・トゥ・ドバイ」のランキングで一気にトップに踊り出た。
「先週同様に今はうまく言葉に表せないね」とラムフォード。
「本当に夢のようだよ。実は優勝の翌週に試合に出場したのは今回が初めてだった。だからより一層嬉しいよ。この現実を理解するのは困難だね」。
「必要なところで寄せることでき、うまく決められた。いくつかグリーン周りではきついライもあったからすごく難しかったよ」。
「先週に続いてパターの調子もすごく良かった。常にパーセーブを見せつけていると相手にプレッシャーをかけることができる」。
パース出身の彼はイロネンに1打差で最終日をスタートしたが、とてもスムーズなゴルフでフロントナインを「33」で回りその差を3打差とした。
10番ホールと11番ホールでイロネンがバーディを奪いその差を1打差に縮めたが、ラムフォードは12番ホール(パー5)で素晴らしいピッチングウェッジかを見せると、13番では45フィートのパットを沈めバーディを奪い、14番でも更にバーディを重ねた。
そしてイロネンが同じ13番と14番ホールをボギーとしたことで、4ホールを残してその差は一気に6打に広がり、15番ホールと17番ホールでのボギーも影響することなく優勝を飾った。
前回のツアー2週連続優勝は去年1月の「ヨハネスブルグオープン」と「ボルボゴルフチャンピオンズ」を制したブランデン・グレース(南アフリカ)だが、オーストラリア人による達成は実に1972年のジャック・ニュートン以来となる。
「71」で回ったイロネンは通算12アンダーとし、その1打差でビクター・デュビッソン(フランス)が3位に入った。初日首位だったロバート・ジャン・ダークセン(オランダ)は4位となった。
これでイロネンは今季2度目の2位となったが、2007年にこれらの大会で優勝を飾っている33歳の彼は再び優勝者の仲間入りをすることに自信を深めているようだ。
「今日は勝てるチャンスがあっただけに、それをものにできなくてとてもがっかりしている」とイロネン。「ブレットがバックナインの3つのホールで見せたプレーには言葉が出なかったよ。僕は対決を迫ることができなかった。僕は頭の中でまさにブレットが出したスコアを想定していたんだ」。
「これで今季2度目の2位となった。近いうちに優勝できることを望んでいるよ。自信はついてきているんだ。今季は常にいいボールが打てているしね。今日もドライバーがとても良かった。だからラウンド全体を通じてとても自信に満ちているよ」。
「ブレットは余計なボギーを叩かないとても良いゴルフをしたよ。今日の彼のショートゲーム、バンカーショット、そしてウェッジショットは信じられないほどの出来だったよ。世界中でも今日の彼よりそれらのショットをうまく打てる選手はそう多くはないよ。今日、彼は勝つべくして勝ったんだ」。