ブラッドリーが4打差の単独首位に浮上
現地時間25日、CIMBクラシック2日目(賞金総額700万ドル)で、米国のキーガン・ブラッドリーが6アンダー「66」と会心のゴルフを披露し、2位に4打差をつけてトップに立った。
2011年の全米プロゴルフ選手権覇者で27歳のブラッドリーは、好調なパターを武器に後半(イン)の5バーディを含む7つのバーディを奪取。アジアンツアーとPGAツアーの共催トーナメントで通算13アンダーまでスコアを伸ばした。
初日トップの米国出身ライアン・ムーアは、イーブンパー「72」で2位。アジアンツアーの賞金ランクでトップを走るタイのスタープロ、キラデク・アフィバーンラトは「69」をマークし、クリス・ストラウド(米)とともに3位タイにつけている。また「65」とチャージをかけたマーク・レイシュマン(豪)が、「71」で回ったスペインのセルヒオ・ガルシアとともに、通算7アンダーの5位タイで続いている。
この日のブラッドリーのパット数は、初日に続きわずか26パット。現在世界ランク15位のブラッドリーは、優勝賞金126万ドル獲得に最も近い位置につけ、「この2日間はとても楽しかった。この何年かの中でもベストのゴルフだったよ。残り2日間あるけど、(優勝へ)最高の位置につけていると思っている」と笑顔を見せていた。
今季はここまでPGAツアーで未勝利だが、この2日間を支えたショートゲームの精度を上げることに時間を費やした。ブラッドリーは「この数週間は、随分と練習したよ。特にチッピングなどのショートゲームをね。これまでにないくらい、今日はボールをコントロールできている感覚があった。結果も出たしね。今日のようなショットにパットが噛み合えば、普通なら上位を争えると思う」と話した。
そんなブラッドリーが、唯一ラウンド中に気を散らせていたことがある。それは大好きなボストン・レッドソックスとセントルイス・カージナルスが1勝1敗となったメジャーリーグのワールドシリーズの生放送を観られなかったこと。
ブラッドリーは「頭の中で、(ワールドシリーズが)どうなっているか気になっていたんだ。自宅にいた母は観戦していたはず。ガールフレンドのジリアンもレッドソックスの大ファンで、僕に状況を可能な限り知らせてくれたんだ」と語っていた。
一方、2位に後退したPGAツアー2勝のムーアは、前日こそ全てのバーディパットを沈めたが、この日は速いグリーンに苦戦し第1ラウンドよりも4つ多い29パットを記録。「昨日のようなラウンドにはならなかったね。でも、そこまでひどくならなかった。実際のところボールはしっかりとコントロールできていたんだ。確かにパットが決まらなかったけど、全体的には良いショットも打っていたよ」と振り返った。
「約2、3メートルくらいのパットが決まらなかった。今日は、そのくらいの距離が5、6メートルくらいに感じて入らなかった」。
また初優勝を目指す32歳のストラウドは、ノーボギーのラウンドでブラッドリーを射程にとらえている。しかしバーディチャンスをいくつか外し「2、3回(バーディパットを)外したね。実力が試されているよ。グリーンコンディションが良くて硬いからね。キーガンの調子が良いから、これからスコアが伸びると思うよ」と話した。
アフィバーンラトも、3月にマレーシア・オープンでツアー2勝目を飾ったこの舞台でPGAツアーのトッププロを相手に奮闘した。フィル・ミケルソン(通算3アンダー)と昨季大会覇者のニック・ワトニー(通算イーブンパー)と同組で回り、スタートから3連続バーディをマーク。その後は14番をボギーとすると最終ホールでバーディを奪取した。
24歳のアフィバーンラトは「毎回ここでプレーすると地元のような感覚になる。天候だったり僕に大声援を送っているファンが要因かな。この国でプレーすると、そういったことがすごくパワーになるんだ」とコメント。
そして「この2日間はスタートが良いね。昨日のフロントナインでは5アンダーで回ったし、今日はスタートから3連続バーディ。ゴルフがすごく楽になった。でも、バックナインでは優勝のことを考えてしまったからなのか、バーディチャンスをいくつか決められなかったね」と自分のプレーを分析した。