【GDOEYE】今田竜二が被災地へ向け“バーディ基金”を立ち上げ
フロリダ州ウェスティンイニスブルックリゾートで17日(木)に開幕した米国PGAツアー第12戦「トランジションズ選手権」。同大会に出場している今田竜二が、東北地方太平洋沖地震から続く国内の被災者に向けたバーディ基金を呼びかけた。
今大会でバーディを一つ奪う毎に1000ドルを寄付するもので、本人はもちろん既にビジェイ・シン(フィジー)をはじめ、デビッド・デュバル、ロリー・サバティーニ(南アフリカ)らが賛同。集まった募金はPGAツアーを通じて米国の赤十字組織に送る予定となっている。
「先週から何かできないかと考えていた。ツアーで協力してサポートできないかと」という今田はこの日の朝までに、自ら筆を執って英語で手紙を書いた。
「先週、僕の故郷である日本で震災が起こったのを皆さんご存知でしょう。地震で災害を受けたたくさんの人々の役に立てるよう僕は今週の大会でバーディ一つにつき、1000ドルを寄付することを決めました。僕に賛同してくれる方がいてくれたら、本当にありがたい」。
朝、ツアーのスタッフに頼み150枚分のコピーを選手のロッカーに一枚ずつ入れてもらった。上記の選手以外に既に数十名がこのチャリティに賛同し、前向きな姿勢を見せているという。
今田はこの日、残念ながらノーバーディ、3ボギーの「74」に終わり自ら寄付金を募ることはできなかった。最終18番でバーディパットを外すと、右手で太ももを強く叩き、自分への怒りをあらわにした。「バーディを取りたい、取りたいという気持ちが、空回りしてしまった」と唇をかんだ。
チャリティを実行に移したことは、自分にプレッシャーをかけることにもなる。だが「それを意識しながらプレーしなくてはいけない」と言った。14歳で単身渡米し、プロ転向後も主戦場はずっとここアメリカだったが、母国を思う気持ちに大小など無い。(編集部・桂川洋一)