森田理香子が今季3勝目!18番のバーディで抜け出す
◇国内女子◇サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 最終日◇六甲国際GC(兵庫県)◇6537ヤード(パー72)
実力が出ると言われる4日間競技の最終日、混戦の優勝争いを抜け出したのは、現在賞金ランキングトップを行く森田理香子。最終組の2組前からスタートした森田は、最終18番で5メートルのバーディパットを沈めると右手で力強くガッツポーズ。「67」とスコアを伸ばして通算10アンダーとし、今季3勝目を逆転で飾った。
通算9アンダーの2位タイには、比嘉真美子、吉田弓美子、金田久美子の3人が続き、通算8アンダーの5位タイには不動裕理と笠りつ子が入った。
<森田、師匠の言葉を胸に“サンデーバックナイン”チャージ>
3打差からの逆転を狙う立場ながら、序場2番(パー3)で追撃ムードに水を差すボギー先行。しかし前半、森田の頭の中は常に冷静だった。「(師事する)岡本さんが言う“勝負はバックナイン”というのが頭にあったので、焦りも無かったし、落ち着いて出来たことが一番大きいと思う」。
5番でバーディを奪い返すも、前半はイーブンパーに留まり首位に4打差で迎えたサンデーバックナイン。10番で1.5メートルのチャンスを決めたバーディが、猛攻の始まりだった。続く11番で7メートルのバーディトライをねじ込むと、15番もスコアを伸ばして通算8アンダー。ついに、最大6人が並んだ首位タイグループに加わった。
その大混戦を、いち早く抜け出したのが森田だった。17番(パー5)で2メートルのチャンスを決め、通算9アンダーの単独首位に立って迎えた最終18番。残り122ヤードの2打目をピッチングウエッジでピン右5メートルに運び、これを真ん中から沈めて通算10アンダー。「(優勝には)入れないといけないと思っていた。思うような所に打てたし、入った瞬間は手が震えました」。その震えた右手は、次の瞬間にはこぶしを握りしめるガッツポーズへ。「4日間で勝てたことで、少しずつ成長していると思う。すごく嬉しいです」。ホステスプロの大任を最高の結果で果たし、師匠の言葉と共に果たしたサンデーバックナインでの逆転勝利。「気持ちを一番強く持てた試合だった」と、充実の笑顔で今季3勝目を評した。
賞金総額は約8,700万円に達し、6月にして早くも昨シーズンの自身の獲得賞金総額を超え「自分でもビックリ」。2位の佐伯三貴に約3,000万円の大差をつけ、周囲の賞金女王への期待は週を追うごとに高まるばかりだ。しかし、自身の中では「まだ6月だし、やっていくうちにチャンスがあれば獲りたいですけど・・・」と、未だおぼろげな様子。「まだスイングの面で不安がある。もっと自信を持ってパットも打てないと、岡本さんみたいになれない。これで満足せずに、練習していきたい」。森田がはっきりと見据える先は、今季3勝目を挙げた今も変わりはない。