全美貞が混戦を抜け出し逆転で今季3勝目!
◇国内女子◇CAT Ladies 最終日◇大箱根CC(神奈川)◇6687ヤード(パー73)
首位タイに5人が並んでスタートした大混戦の最終ラウンドを制したのは、5アンダー8位タイから出た全美貞(韓国)だった。トップとの差、2ストロークを追いかけて出ると8バーディ、ノーボギーの「65」をマーク。通算13アンダーとして後続に4打差をつけ「リゾートトラストレディス」、「日医工女子オープン」に続く今季3勝目を飾った。
通算9アンダーの2位タイに服部真夕、森田理香子、イ・ボミ(韓国)の3人。8アンダーの単独5位に酒井美紀。前週の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」で初優勝を飾った吉田弓美子が7アンダーの6位に入った。斉藤愛璃は6アンダーの7位タイで3日間の戦いを終えている。
<全美貞、貫禄の逆転劇で通算20勝目を飾る>
最終日の早朝、霧に覆われた御殿場から標高の高い大箱根CCに到着すると、抜けるような真っ青な空が広がっていた。この日の試合展開も、スタート時の大混戦がうたかたの夢のように、全美貞が2位に4打差をつける圧勝で幕を下ろした。
前半は首位タイから出た服部真夕が引っ張った。2つのパー5を含む4ホールでバーディを奪って前半を通算11アンダーで折り返す。同じく最終組のイ・ボミも通算10アンダー。全は8アンダーで静かに後半に突入すると、サンデーバックナインでその末脚を発揮した。
10番で奥のカラーから5m、11番では10mのバーディパットを沈めると、13番、15番と勝負どころのパー5でもきっちりとスコアを伸ばす。トドメは最終18番。前日まではパッティングで考えすぎていたという全は、「あまり考えずに打った」という奥から6mのバーディパットもカップに沈め、「33-32」の「65」、8つスコアを伸ばして通算13アンダーとして、記念すべき通算20勝目をマークした。
「最終的には30勝が目標」という全は、今季すでに3勝を挙げて、賞金ランキングでは2位のアン・ソンジュに3000万円近い差をつけている。初の賞金女王へ向けても順調に突き進むが、「まだまだ大きい試合が残っているし、まずはしっかり良いプレーをして、結果が良ければ一番うれしい」と、はにかんだ笑顔で語った。