フォンが大会連覇! 諸見里とアンはプレーオフで散る
◇国内女子◇meijiカップ 最終日◇札幌国際CC島松コース(北海道)◇6,490ヤード(パー72)
単独首位のアン・ソンジュ(韓国)、2打差で追う諸見里しのぶ、4打差からの逆転連覇に挑むフォン・シャンシャン(中国)が通算7アンダーで並んでホールアウトし、勝負は18番(パー5)の繰り返しによるプレーオフへ突入した。
その1ホール目、ただ1人バーディを逃した諸見里が早々に脱落。続く2ホール目、3ホール目とパーで分け、迎えた4ホール目。グリーン手前、約15mに2オンしたフォンが、これを捻じ込む会心のイーグルで決着。逆転で大会連覇を飾り、今季2勝目を手にした。
5打差の12位タイからスタートした不動裕理は「67」と猛追したが、プレーオフまでは1打及ばず。櫻井有希と並ぶ通算6アンダーの4位タイで終えた。有村智恵は1つ落とし、通算3アンダーの単独8位に後退。横峯さくらとアマチュアの藤田光里は、通算2オーバーの22位タイで終えた。
<フォン・シャンシャンが劇的イーグルでプレーオフを制す!>
諸見里しのぶ、韓国のアン・ソンジュと通算7アンダーで並んで迎えたプレーオフ。プレーオフ1ホール目で、アンとフォンがバーディを奪うが、諸見里はパーとして脱落。勝負はアンとフォンの一騎打ちとなる。迎えたプレーオフホール4ホール目、「ピン位置が変わったことで、2オンを狙った」と快心のショットでフェアウェイを捕らえるも、グリーン手前までは237ヤードが残る。それでも3番ウッドで放ったセカンドショットはグリーンオンに成功し、ピンまで約14mの位置で止まった。「ラインは上りのスライスで、アンはバーディを獲ってくると思ったので、自分はイーグルでしか勝てないと思った」と、ボールはカップに一直線に吸い込まれ、フォンの劇的イーグルで幕を閉じた。
「昨年の優勝にもらったmeijiのお菓子10年分は、チャリティで児童施設やお世話になった方々に配って残っていません。だから今年も欲しいと思っていました」と、はにかみながら屈託のない笑顔を見せたフォン。これまで経験したプレーオフは3ホールまでで、「4ホール目は正直疲れてきて、これで本当に終わりにしたいという気持ちで臨みました」と、決着ホールで残っている力の全てをぶつけた。
今日8月5日はフォンの23歳の誕生日。応援に駆けつけた両親の前で大会連覇を飾って見せた。今季、米国LPGAツアー「ウェグマンズLPGA選手権」を制し、メジャータイトルを獲得したフォン。「メジャータイトルがプレッシャーになることはない。むしろ自信をつけてくれたので、“0”からのスタートだと思って頑張ります」と、その奢りは一切ない。国内女子ツアーの次戦は9月の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」。米国の次は、日本でのメジャータイトル獲得に挑む。