飯島茜ら3人が首位発進! 上田が1打差、藍は出遅れ
◇国内女子ツアー第26戦◇ミズノクラシック初日◇近鉄賢島CC(三重県)◇6,506ヤード(パー72)◇晴れ◇ギャラリー数:2806
例年通りのバーディラッシュの幕開けとなった初日、テレサ・ルー(台湾)、黄アルム(韓国)、ホステスプロの飯島茜が「66」マーク。6アンダーで首位に並ぶ好スタートを切っている。
5アンダーの単独4位に上田桃子。4アンダーの5位タイに、ホステスプロのステーシー・ルイスのほか、上原彩子、キム・インキョン(韓国)、アサハラ・ムニョス(スペイン)ら7人が続く。大会連覇を狙う申智愛(韓国)は3アンダーの12位タイ。宮里美香は2アンダーの24位タイ、2週連続優勝がかかる有村智恵は、横峯さくらと並び1アンダーの38位タイ。宮里藍は1オーバーの61位タイと大きく出遅れた。
<ホステスプロの飯島茜が首位発進!>
「今日はパットがよく入ってくれました。今まで積み重ねてきたことが、コースで結果になりましたね」と、この日6バーディノーボギーの通算6アンダーで首位タイに立った飯島茜は、満足げに振り返った。
今週は契約するミズノ主催の大会。しかし、その出場権は土壇場の「富士通レディス」で8位タイに入ったことで辛うじてつかみ取った。「さすがに行けなかったらまずいなと思って、死ぬ気で頑張りました」と飯島。「行けたからには、切り替えて上位を目指そうと思ったので、初日に良いスタートが切れて良かったです」と笑顔を見せた。
ショット好調で臨んだこの日、パターが入った要因に“(クリス)ディマルコ・スタイル”と呼ぶパッティングストロークを挙げた。これは右手の指を伸ばして親指と残り4本の指で挟むようにしてパターを握るグリップで、練習グリーンや素振りでこのストロークをすることで、球の転がりが良くなったという。これまでの試行錯誤が、大舞台で結実した。
<上田桃子、好相性の大会ではつらつプレー>
07年、最終日のアルバトロスで優勝を決め、米ツアーへの扉を開いた思い出深い大会。上田桃子は、その相性の良さを存分に発揮した。1番(パー5)で1.5mを沈めてバーディ発進とすると、前半だけで5バーディを奪って折り返す。後半、2バーディ2ボギーと伸び悩んだが、それでも通算5アンダーは首位と1打差の4位。最後まで明るい笑顔を見せ続けた。
「コースの中ではゲームを楽しめ」。今週火曜日、わざわざ会場に足を運んで上田を熱血指導してくれた谷口徹の言葉が胸に響いた。これまで考え過ぎる癖のあった上田だが、ポジティブ思考をたたき込まれ、この日は良いイメージだけを持ってプレーしたという。「本当はシーズン中盤の方がショットが良くて、今日のショットでこれまでならアンダーが出る内容じゃなかったけど、マネジメント一つでこんなにバーディが獲れるんだなと思いました。久しぶりに乗ってきますね」と鼻息も荒い。明日は母・八重子さんの誕生日。「母のためにも楽しくプレーしている姿を見せたい」と、心に誓った。
<混戦の上位、バーディ合戦必死の様相>
昨年の優勝スコアは18アンダー。この日の首位は黄アルムらの6アンダーと、例年通りスコアの伸ばし合いになっている今大会。首位と2打差以内に11選手がひしめく混戦模様だ。上位陣では今年の米メジャー「クラフトナビスコ選手権」を制したステーシー・ルイスが、ドライバーショットに苦しみながらも4アンダーと上々の滑り出し。「トップと2打差というのは、今日の出来であれば上出来です」と2日目以降の浮上を虎視眈々と狙っている。