大山志保がP.クリーマーをプレーオフで制し復活V!
◇国内女子◇マスターズGCレディース 最終日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫)◇6,458ヤード(パー72)◇晴れ◇ギャラリー数:8,259人
2日目のサスペンデッドによる未消化ホールからスタートしたこの日、2日目を終えて馬場ゆかりと不動裕理が、通算4アンダーの首位タイに並んで最終日がスタートした。
イーブンパーの9位タイからスタートした招待選手のポーラ・クリーマーが、7ストローク伸ばす猛攻で、単独首位でホールアウト。2アンダーの5位タイからスタートし、首位を1打差で追う大山志保が、18番で渾身のバーディパットをねじ込むと勝負はプレーオフに突入。18番(パー4)で行われたプレーオフ3ホール目、大山が3mのバーディパットを沈めてクリーマーを制した。通算12勝目、08年の今大会以来3年ぶりの優勝を飾った。
通算6アンダーの単独3位に上原彩子、通算5アンダーの4位タイには馬場ゆかりとイ・ナリ(韓国)が続いた。有村智恵は1ストローク伸ばして通算1オーバーの13位タイでフィニッシュしている。
<大山、ポーラをプレーオフ3ホール目で下す!>
7バーディ、ノーボギーとチャージをかけたポーラが通算7アンダーでホールアウトし、1打差で追う大山が迎えた最終18番。ピン手前約15mのロングパットはカップに吸い込まれ、土壇場でプレーオフにもつれ込むバーディフィニッシュ。両手を突き上げ、喜びを爆発させた。
18番の繰り返しで行われたプレーオフ1ホール目。ポーラが右バンカーに打ち込むと、大山はフェアウェイへ。ともにグリーン右下の斜面に外しアプローチ勝負となる中、ベタピンに寄せたポーラに対して大山はピンを2.5mオーバー。これを捻じ込んだ大山がピンチをしのぎ、気迫のこもったガッツポーズ。パーで分けて2ホール目に突入する。
2ホール目もパーで分け、迎えた3ホール目。ティショットをフェアウェイに運んだポーラに対し、大山は大きく右に曲げてしまう。ボールは右サイドのOBゾーンに向かったが、ギャラリーに当ってフェアウェイに戻る幸運。158ヤードの2打目をピン手前3mに乗せ、このウィニングショットを沈めて3年ぶりの復活勝利を手にした。「これまでの人生の中で、一番幸せなくらい嬉しいです!」。左ひじの手術とリハビリという苦難を乗り越え、ついに歓喜の瞬間を迎えた。
<上原は一歩及ばずも「収穫のある1週間」>
首位を1打差で追う上原は、前半こそ1バーディ、1ボギーと伸び悩んだが、サンデーバックナインに入りスイッチが切り替わる。11番、12番(パー5)で連続バーディを奪うと、16番では10mのロングパットを捻じ込みバーディ。「まだチャンスはある」と逆転への望みを繋ぎ、首位でホールアウトしたポーラに1打差に迫った。しかし、迎えた最終18番。16mのバーディトライは「ラインが違った」と外して万事休す。それでも「ショットが良くない中で、最後まで攻める気持ちでプレーできた。先週はできなかったメリハリのあるプレーができたし、収穫のある1週間だった」と悔しさの中にも手ごたえを見出していた。