金庚泰が独走で最終日へ 4打差で近藤、熊本出身の永野と重永
◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 3日目◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7081yd(パー71)
風が穏やかになったムービングデー。首位から出たキム・キョンテ(韓国)が5バーディ、1ボギーでプレーし、通算11アンダーまで伸ばし、独走態勢を築いた。後続に4打差をつけて最終日を迎える。昨季賞金王が国内開幕戦のタイトルに王手をかけた。
想いは同じだ。熊本県内を中心に相次ぐ地震被害を受け、出場選手はこの日、キャップやウエアに喪章を付けてプレーした。キムもそのひとり。「今朝も大きな地震があって状況は良くないと思いますが、被災された方に早く良くなってほしいという気持ちでした」。少なからず心を痛めながらも、出だしの1番で3mのパーパットを沈めてつまずきを防ぎ、2日連続で「67」をマークした。
昨年は2010年シーズン以来2度目のマネーキングとなった。既に日本語での会話を躊躇する人はコースに誰もいない。「僕は熊本に知り合いはいないのですが、知り合いのいる韓国の先輩たちは(関係者に)安否確認を取って大丈夫だったそうです。韓国でも大きなニュースになっています」という。さっそく今季初優勝に近づいたが「こういうときに日本語で何と言ったら良いかわかりませんが…心苦しいです」と神妙に話した。
通算7アンダーの2位に近藤共弘と、熊本県出身でともに未勝利の永野竜太郎、重永亜斗夢。近藤は終盤までキムに迫りながら、最終18番でダブルボギーをたたき、手痛いフィニッシュとなった。
通算4アンダーの5位に薗田峻輔、I.J.ジャン(韓国)、カート・バーンズ(オーストラリア)の3人。3位スタートの池田勇太は「72」と1つ落とし、通算3アンダーの8位に後退した。
19位から出た前年覇者のマイケル・ヘンドリー(ニュージーランド)は「74」と崩れ、通算3オーバーの40位に順位を下げた。