45歳の手嶋多一が7年ぶりの優勝!13年ぶりのメジャー2勝目
◇国内男子メジャー◇日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 最終日◇ゴールデンバレーGC(兵庫県)◇7,233 ヤード(パー72)
1打差の単独首位から出た手嶋多一が、4バーディ3ボギーの「71」で通算9アンダーとし、7年ぶりのツアー通算7勝目を挙げた。今大会は初制覇で、2001年「日本オープン」に次ぐ13年ぶりの国内メジャー2勝目となった。
最終組でスタートした手嶋は、1番、2番の連続バーディで、追い上げを狙う後続に対して先手を取る会心の滑り出し。ただ、首位のまま折り返した後半の10番で1.5メートルから3パットでボギーを叩き、同ホールでバーディを奪った同組の小田孔明にかわされ、一時は2打差を追う立場となった。
「前半はいい感じで、最大3打リードしていたのに…。正直10番で心が折れそうになりました。でも、まだホール数はあるので、小田くんについて行こうと気持ちを切り替えました」。45歳のベテランは簡単には諦めなかった。
焦りも生まれるサンデーバックナインは、前日2位タイのイ・キョンフン(李京勲=韓国)も加わった激しい優勝争いに。手嶋は「守るところは守る」と3日間貫いてきたメジャー攻略の鉄則を死守。45歳のベテランは14番のバーディで同ホールをボギーとした小田に並ぶと、そこから小田が3連続ボギーで崩れ、久しぶりの栄冠を手にした。
「昨日は意外とあっさり寝ることが出来ました。でも2時に目が覚めてしまい、部屋でパターの練習をして4時から6時までもう一度寝ました」。数々の激戦を経たベテランは、歴戦の“傷跡”として最悪のシナリオを先回りして不安に陥ることも多く、気持ちの上では前夜から勝負を開始していた。
「先週から調子が上がってきて、でも、まさか勝てるとは思っていませんでした。まだまだ自分もできるかなって感じですね」。同じ福岡県田川市出身で10歳下の小田らの追撃を振りきり、会心の笑顔でカップを掲げた。
2位は通算8アンダーで小田とイ。通算5アンダーの4位にジャン・ドンキュ(張棟圭=韓国)、さらに1打差の5位タイに宮里優作とキム・ヒョンテ(金亨泰=韓国)。通算3アンダーの7位に谷口徹、宮本勝昌が入った。