D.ウィルソンが8アンダー首位。2打差の単独2位には横田真一がつけた。
国内男子ツアーの「中日クラウンズ」が名古屋ゴルフクラブ和合コースで開幕した。今年注目すべき招待選手はD.クラーク(北アイルランド)とA.スコット(豪州)。共に欧州ツアーを主戦場とし、ツアーの顔的存在の選手だ。クラークは昨年の同大会に参加し、初日好スコアをマークしたが、2日目以降スコアを伸ばせなかった。
そして、もうひとつの話題は、この和合コースのグリーンの改造だ。開場が古いコース特有の小さな砲台グリーンは、プロでもプレシャーを受けるほど難易度が高かった。しかし、今年はグリーンが大きく改造された。
この難コース、難グリーンを攻略したのは、D.ウィルソン。6番から4連続バーディを含む8バーディを奪い単独首位に立った。「今日は全体的にいいゴルフができた。ティショットではほとんどフェアウェイをはずさなかったし、セカンドショットもグリーンを外さなかった。とくによかったのがパッティングで、長いパットが入ってくれた」
初出場のウィルソンがノーボギーで回ったのに対し、ディフェンディングチャンピオンの田中秀道や、過去5勝している尾崎将司はスコアをまとめることが出来なかった。田中、尾崎は共に5オーバーの87位大きく出遅れ、予選落ちの可能性も出てきた。
単独2位につけたのは同じ名古屋で行われた、開幕戦の東建で3位の入った横田真一。「パターがよく入った。プロ入りしてこんなに入ったことはないんじゃないかな。特に1番から6番ホールなんて、普段入るのは、このうち1個か2個。何か余計に入ったという感じ」首位ウィルソンと同じように6番から連続バーディを奪った。しかし、9番と16番では3パットでボギーを叩いている。
招待選手のD.クラークは昨年苦戦を強いられた3番ホールでバーディを奪った。「調子はまずまず。ドライバーもまあまあ。明日は早めにきて、パットを調整する。やはり難易度の高いコースだ」。初日4アンダーは5位タイで、優勝を狙うには絶好の位置かもしれない。
日本ツアー初挑戦という豪州の若手A.スコットは2アンダーの9位グループにつけた。「グリーンの状態がよく、スムーズな転がりであったので、重要な場面でパターが決められてよかった。明日への課題はアイアンショット。クラブ選択も難しいが、ショットの調子自体いまひとつであった」と冷静に分析し、同組で回った尾崎将司については、通算111勝という記録に触れ、「自分はまだプロとして1勝。あと110回優勝しなければいけないことを思うと、やはり尊敬にあたいする」と敬意を示した。