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2022年のロレックスシリーズを振り返る

ヨーロピアンツアーグループの50周年は、「ロレックスシリーズ」が発展を続けるなか、記念碑的な瞬間によって彩られた。

今年は中東で行われたロレックスシリーズ2連戦で幕を開けた。新たにヤスリンクスに開催コースを移した「アブダビHSBC選手権」に続き、長い歴史を持つ「ドバイデザートクラシック」が今年から重賞大会シリーズの仲間入りを果たし、ロレックスシリーズとして開催された。

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夏場には、「ジェネシス スコットランドオープン」が2つの歴史を作った。同大会は、史上初となる米PGAツアーとの共催大会となり、これにより、DPワールドツアーに強固なフィールドが形成され、イーストロージアンのルネサンスクラブには、公式世界ゴルフランキングのトップ15のうちの14人が集結したのである。

その後、ロレックスシリーズ第1回大会でもある「BMW PGA選手権」は、同シリーズとしての5周年を祝い、「DPワールドツアー選手権」はドバイにおいて、エキサイティングなシーズンの結末をもたらした。

もうすぐ新年を迎えるなか、2023年シーズンが小休止に入るとあり、今回はこの12カ月に行われたロレックスシリーズの名勝負を振り返ってみることとしよう。

ピータースがアブダビで「ロレックスシリーズ」初制覇

2022年のシリーズ初戦では、17回目の開催となった「アブダビHSBC選手権」が新コースに会場を移すなか、トーマス・ピータースが大会を制覇した。

ヤスリンクスにて、4日間にわたりティからグリーンにかけて卓越した技量を見せつけたベルギー人選手は、DPワールドツアー6勝目を挙げるとともに、ロレックスシリーズ初制覇を遂げた。

第3ラウンドを終えて首位に立ったスコット・ジェイミソンと1打差で最終日を出たピータースは、フロントナインで一時的に3打差の首位に浮上すると、バックナインでは束の間、後続に追いつかれるも、最後はしびれる展開を落ち着いて制して1打差で勝った。

この勝利により世界ランキングのトップ50に返り咲いた2016年「ライダーカップ」のスター選手であるピータースは、最終的にDPワールドツアーのシーズンランキングで自己ベストを更新することとなった。

ホブランがドバイの熱戦を制して戴冠

その1週間後には、ビクトル・ホブランがプレーオフの末、ロレックスシリーズ初制覇を果たし、急速に高まっていた好評価の正当性を改めて主張した。

2019年夏にプロへ転向したばかりだったノルウェー人選手は、最終日に規定のラウンドをバーディ、イーグル、バーディでフィニッシュし、この日ベストの「66」をマークしてクラブハウスターゲットの通算12アンダーで後続を待った。

すると、ロリー・マキロイが18番でグリーンを狙ったショットをウォーターハザードに入れ、このホールをボギーとして脱落したのに対し、その前にホールアウトしたリチャード・ブランドは上がり2ホールを2連続バーディとし、「68」をマークしてクラブハウスリーダーの仲間入りを果たした。

ホブランは18番で行われたプレーオフ1ホール目で、2パットのバーディを奪って勝利し、出場5大会目での3勝目を祝うとともに、世界ランキングをキャリア最高の3位へと押し上げた。

シャウフェレが勝利数を積み上げる

注目を集めたロレックスシリーズ第3戦では、スコットランドにDPワールドツアーと米PGAツアーのスター選手が集結し、ワールドクラスのフィールドを形成した。

新たにジェネシスを冠スポンサーに迎えた第40回大会では、米国のザンダー・シャウフェレがシーズン3人目のロレックスシリーズ初優勝者となった。

ルネサンスクラブでの最終日を首位で迎えたシャウフェレは、4ホールで3ボギーを喫するなど、フロントナインは苦しい展開を強いられるも、そこから立て直してイーブンパーの「70」とし、同胞のカート・キタヤマと韓国のトム・キムに1打差をつけて勝った。

この勝利は東京五輪王者にとって、米PGAツアーの「トラベラーズ選手権」、そしてアイルランドで同週に開催された「JPマクマヌスプロアマ」に続く3大会連続での優勝となった。

ローリーが圧巻のパフォーマンスでウェントワースにて戴冠

「BMW PGA選手権」はこれまで、このゲームでトップに君臨する王者を生み出してきたが、今年もまた、最高の選手が栄冠に輝いた。

記録的な数のギャラリーを前に、この大会ではそれまで9度のトップ20入りを記録していたシェーン・ローリーが完璧なゴルフで7アンダーの「65」をマークし、ウェントワースで勝利を挙げた。

2019年の「全英オープン」王者は、最終ホールでバーディを奪い、驚異の「62」をマークしてクラブハウスリーダーに君臨していたジョン・ラームを追い抜くと、その後、ロリー・マキロイが18番でバーディパットを外してプレーオフを強いることに失敗したことで勝利が確定した。

エリザベス女王の死去により、金曜のラウンドが中止となったことで大会が54ホールに短縮されるなか、ローリーは1度もボギーをたたくことなく2019年のアブダビ以来となるロレックスシリーズ2勝目を挙げた。

ラームがドバイでのハットトリックで歴史に名を刻みマキロイが年間タイトルを獲得

ジュメイラGEでワールドクラスのフィールドが形成されるなか、「DPワールドツアー選手権」は今年も最終戦に相応しいクライマックスを提供した。

それまで誰もロレックスシリーズで5勝を挙げていなかったことから、アースコースでの最終日に歴史的快挙達成の機運が高まるなか、ジョン・ラームは堂々たるプレーを披露して手ごわい後続の選手たちを退け、新記録となるドバイでの最終戦3戦目を挙げた。

54ホール終了時点で1打差の首位に立った2021年「全米オープン」王者は、1度もその座を手放すことなく、出だし3ホールを連続バーディとすると、バックナインではプレッシャーを受けながらも、最終的には「ライダーカップ」のチームメートであるティレル・ハットンアレックス・ノレン、そしてマキロイに2打差をつけて勝利した。

シーズンを通して驚異的な安定感を発揮した世界ナンバーワンのマキロイは、4度目のハリーバードントロフィー獲得により、自身のキャリアで初めて欧州ナンバーワン、世界ナンバーワン、そしてフェデックスカップ王者として1年の終わりを迎えることとなった。

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