J.フューリックが首位!石川遼は21位に浮上
◇全米プロゴルフ選手権 3日目◇オークヒルCC(ニューヨーク州)◇7,163ヤード(パー70)
通算9アンダーの単独首位でスタートしたジェイソン・ダフナーが、スコアを1つ落として通算8アンダーの2位に後退。代わって初日首位のジム・フューリックが、2ストローク伸ばして通算9アンダーとし、首位に返り咲いた。
予選2日間は雨の影響もあり、フェアウェイやグリーンが柔らかく、多くの選手がスコアを伸ばしていた。しかし、決勝ラウンドに入るとグリーン上ではボールが止まりにくく、風も吹いたために多くの選手がスコアメイクに苦戦。
7アンダー2位タイからスタートしたアダム・スコット(オーストラリア)は、スコアを2つ落として通算5アンダー5位タイに後退。5年ぶりのメジャー制覇へチャージをかけたかったタイガー・ウッズは、スコアを3つ落として通算4オーバーの48位となり、今年もメジャータイトル獲得は難しくなった。
イーブンパーの28位タイで決勝ラウンドに進出した石川遼と松山英樹。石川は2連続ボギーでスタートし、上がり2ホールも連続ボギー。それでも中盤にバーディを積み重ね、この日はイーブンパー「70」で順位を21位タイへと上げてきた。一方の松山はバーディ、ボギーを繰り返す出入りの激しいゴルフで通算3オーバー、38位タイに後退した。
<J.フューリック 10年ぶりメジャー2勝目に王手>
スタートから3ホールで2ボギー。フューリックは悪夢のような出だしからカムバックし、2003年「全米オープン」以来となるメジャー勝利に王手をかけた。首位との差2ストロークを追いかけ、最終組のひとつ前でプレーしたこの日、中盤からバーディを連発してムービングデーを引っ張ると、最終18番では手前カラーから4メートルを沈めてガッツポーズ。しぶといパーセーブで、途中に就いた単独首位の座を守り切った。
不吉なのは今年3度のメジャー制覇は、いずれも最終日の逆転によって達成されたものだというデータ。そしてフューリック自身、昨年に「全米オープン」、「WGCブリヂストンインビテーショナル」など4試合で、首位タイで迎えた最終日に逆転負けを喫している。
しかしそれに屈するわけにはいかない。「もう終わったことだ。経験したことを表現できればいい」と静かに意気込んだ。