2019年 チューリッヒクラシック

バーディ必須の最終ホール ダブルス戦の注目ペアは

2019/04/25 21:07

TPCルイジアナ 18番パー5(586yd)

最終ホールの右サイドはずっと池が続く(Rob Carr/Getty Images)

「チューリッヒクラシック」は米ツアーで唯一のダブルス戦です。80ペアが出場し、フォアボール(各選手が自分のボールでプレーし、各ホールでペアの良い方のスコアを採用)、フォアサム(ひとつのボールをペアで交互に打ってプレー)のストロークプレーを予選、決勝いずれも1ラウンドずつ行います。2017年からこの新しいフォーマットに変わりました。

バーディ合戦、スコアの伸ばし合いがこの試合の特徴になります。一昨年の優勝スコアは通算27アンダー(プレーオフ)、昨年も22アンダーでした。今回ピックアップした最終ホールの18番(パー5)は、上位進出のためにはバーディが欠かせない、イーグルも狙いたいホールと言えます。

右サイドの池が常にプレッシャー。ところどころにあるフェアウェイバンカーを避けたい

ティショットの難しさは視覚的な条件にあります。フェアウェイはそこまで狭くはありませんが、右サイドがずっと池。左サイドには深いバンカーが3つあります。ティから一つ目は278ydで、二つ目は308yd、三つ目は344yd。どれもアゴが高いので、入れてしまうと2オンが狙いにくくなります。

グリーンの特徴は前後左右に4つのコブがあること。それぞれから来る傾斜も強いため、周辺からのアプローチが簡単ではありません。ピンには寄せられず“グリーンにのせるだけ”になってしまう場所も多いので、セカンドショットが非常に重要になります。池を避けつつ、風を計算し、正確な番手を選ぶ。その上でリスクを考えたショットを打てるかが、このホールを“4以下”で上がるための最重要ポイントになるでしょう。

グリーンはコブが多く、狙いを定めないとチャンスは作りにくい。青印は予想ピン位置

ダブルスのストロークプレーでは、まずボギーを避けなければいけません。その上で、まずはフォアボールでしっかり伸ばす必要があります。上位争いをするためには8アンダー前後は出していきたいところでしょう。ボールを交互に打つフォアサムでもこのコースではアンダーパーで回りたいところです。

ジェイソン・デイアダム・スコットのオーストラリアコンビは「ワールドカップ」でも優勝したペアとして注目されます。セルヒオ・ガルシア(スペイン)、トミー・フリートウッド(イングランド)は「ライダーカップ」に出場経験があり、特に欧州勢は団体戦に強いイメージがあります。もうひとつ、僕が推したいのが“Wパトリック”。米国のパトリック・リードパトリック・カントレーはどちらも正確なプレーがウリです。見応えがたっぷりで楽しみです。(解説・進藤大典)

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