週刊GD

世界のトップ3が取り入れる「インターロッキンググリップ」

2013/03/16 11:19

週刊ゴルフダイジェスト」特集「インターロッキングを科学する」(3月26日号)より

「力がない人向き」「手の小さい人向き」ともいわれるインターロッキングだが……。

“帝王"ジャック・ニクラスもしていたインターロッキンググリップ。マクロイやルーク、タイガー、バッバ・ワトソンビジェイ・シンらインターロッキンググリップの強豪選手は多い。現在、上位選手の6割近くが、インターロッキンググリップを採用しているという。

『タイガーがやっているから』と、“マネする”プロも石川遼を筆頭に結構いる。これだけ使用者が多いインターロッキンググリップ。オーバーラッピンググリップに比べて、インターロッキンググリップにはどんなメリットがあるのだろう?

実際にインターロッキングで握っている浅地洋佑プロに聞いてみた。

「手が小さい僕は、オーバーラップだとグリップがズレる感じがするんです。インターロックのほうがしっかり握れて、力がきちんとボールに伝えられます。両手がしっかり機能している感覚です。球のバラつきが減りました」

とは言うものの、田島創志プロなど個性的なグリップのプロに指導経験があるプロコーチの堀尾研仁は、「実際はインターロッキングかオーバーラッピングかが、大きな問題というわけではないと思うんです」と言う。

「グリップの重要な役目はふたつあります。クラブを手の中でいかに安定させられるかどうかと、リストコックできる可動域を確保すること。それができれば、どちらのグリップでも実はOKなのです」という。インターロッキンググリップをより上手く活用するには、ポイントがあるという。

「グリップを機能させるには手のひらではなく、指で握ることが大切。そのためにインターロッキングを取り入れる場合は、左手人差し指と右手小指の絡ませ方をできるだけ浅くすることが大切です。そうすれば指で握れるので、感覚が出しやすくなります」(堀尾)
浅地プロが語っていた「しっかり握れる」「力がきちんとボールに伝えられる」というのは、こうした感覚の出しやすさからくるものなのだろう。常にボールをコントロールして戦いたいツアープロたちだけに、インターロックを選ぶ人が多いのは必然と言える。

正しいインターロッキングは、左手人差し指と右手小指浅く絡ませることがコツ。アマチュアにとっては、正しいグリップをすれば、ヘッドのリリースがしやすくヘッドスピードが上がる可能性もある。一度試してみてはいかがだろう。