米国男子ツアー

ベティナルディが2015年モデルのパターを発表

2014/12/19 14:31

By Jonathan Wall, PGATOUR.COM

2014年、ベティナルディは同社のBBシリーズパターの改善に成功し、標準の長さのパター5タイプ、カウンターバランスモデル3タイプを発売した。イリノイ州のティンリーに拠点を置く同社は、2015年も新たな方向性を打ち出すことを決断。2015年1月15日から発売開始となる新パター10タイプを発表した。新シリーズには、PGAツアーでも高い評価を得たヘッドが搭載され、最新のPVDフィニッシュが施されている。新モデルの中には、ベティナルディのクラシックなデザインを踏襲しているものもあるが、INOVAi、そしてクーチャーモデル2は完全に生まれ変わったと言っていい。こうした変化を加えたことにより、同社は市場で最も多様なラインアップを誇るメーカーとなりそうだ。

iNOVAi

ベティナルディ「iNOVAi」

iNOVAiマレットは、最も好奇心をそそるデザインのパターと言えるかもしれない。硬くて軽い航空機素材でもあるアルミ合金6061のボディとミルドステンレスのウェイトをパターヘッドの後部に採用したことで、クラブの重心位置が下がり、許容性が上がった。

ベティナルディゴルフ代表兼CEOのロバート・ベティナルディ氏は、「アドレスでの見た目に関して、iNOVAiは市場で最も慣性モーメントに優れたマレットと呼べるだろう。1度でもこのパターを使えば、2015年のプレーは劇的に変わる」と語る。

独自のミーリング技術でフェース表面積の55%を削り取った「FIT(フィール・インパクト・テクノロジー)フェース」により、アルミ製ヘッドの反応の良さ、最大級の心地よさを実感するはずだ。

Studio Stock

ベティナルディ「Studio Stock2」(左)と「Studio Stock 16」

カーボンスチール製のStudio Stock2とStudio Stock 16には、歯切れよく、高反応の打感を求めるツアープロの意見を参考に新開発された「スーパーフライミルフェースが」搭載された。

ベティナルディ氏は、「パターを選択する際、フェースミーリングのオプションを顧客に提供したかった。PGAツアートッププロからスーパーフライミルフェースに関する意見をもらえたので、それを生かした。この溝のスタイルが多くのゴルファーに支持されると信じている」と、コメント。

Studio Stock2ブレードは、ツアープレーヤーに好まれているクラシックなBB-8スタイルのヘッドが採用され、バンパー部分はフラットになっており、耐久性のあるオリンピック銅メダルと同様のPVDフィニッシュが施されている。

Studio Stock 16は、フェースバランスのマレットタイプで、理想的な周辺重量配分を確実にするカスタム・ラディウス・ツールが搭載された。ベティナルディによれば、「このユニークなツールにより、たとえスイートスポット外で打ったとしても、非常に良くボールが転がる」とのこと。こちらもStudio Stock2と同様、耐久性のあるオリンピック銅メダルと同様のPVDフィニッシュが施されている。

Queen B

ベティナルディ「Queen Bモデル6」(左)と「Queen Bモデル7」

新たに開発されたスーパーフライミルフェースもある一方で、同ブランドのトレードマークとも呼べるフェースミーリングを搭載したQueen Bモデル6、そしてインパクト時にしっかりとした打感が得られるモデル7も発売される。

Queen Bモデル6はワイドボディでフェースバランスのブレードタイプ、モデル7にはマレットヘッドに力が伝わるよう、溝のあるネック部分が曲面になっている。両モデルとも、太陽光の下では紫、オレンジ、黄色、ピンクに見えるサバンナブルーPVDフィニッシュを施してある。

「サバンナブルーPVDフィニッシュは、我々の予想を大きく上回る仕上がりになった。優しいラベンダーとブルーの色調は、同組の仲間にうらやましがられるはずだ」(ベティナルディ氏)。

シグネチャーシリーズ

ベティナルディ「シグネチャーシリーズ9」(左)と「シグネチャーシリーズ 10」

ベティナルディのシグネチャーシリーズ9と10は、同ブランドの中で最も独自色の強い製品として知られている。制作本数はそれぞれ限定1000本。材料はダブルエイジドステンレススチール(D.A.S.S.)。フェース部分には、同社独自の蜂の巣型の溝が直接刻まれ、創設者であるロバート・J・ベティナルディ氏の署名が両モデルのソール部分に彫られている。

「毎年、われわれはベティナルディの英知を投じ、最高傑作と呼べる限定モデルを2種類リリースしている。シグネチャーモデル9には、ツアー選手からも高く評価されたスーパーフライミルフェースを搭載した。このパターは、使用者を問わず、その価値を大いに発揮してくれるはずだ」(ベティナルディ氏)。

Kuchar Model2

ベティナルディ「Kuchar Model2」

昨年の「ザ・プレーヤーズ選手権」でKuchar Model1をお披露目して以降、マット・クーチャー本人から、オフセット無しのセンターシャフトの半月型アームロック・パターの制作がリクエストされた。すでにクーチャーは新モデルを実戦で使用している。

ベティナルディのセールス&マーケティング部門副代表を務めるサム・ベティナルディ氏は、「今年の『マスターズ』でマットに会った際、彼は標準の長さのパターを手に持っていて、極端なオフセットをなくせるかどうかを聞かれた。Kuchar Model2は極端なオフセットを取り除いたおかげで、アドレスでトラディショナルな見た目になった。このおかげで、腕を固めた形でのパッティングスタイルにトライするユーザーも増えるかもしれない」と話している。

標準の長さ、そしてアームロックモデルが発売され、フェースにはベティナルディの「FITフェーステクノロジー」による溝が直接刻まれている。